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医療・診療

背部(背中)痛の原因は内臓?関連する病気や治療法・予防法を解説

背中の痛みに悩まされている方の多くは、「単なる筋肉痛なのか、それとも内臓の病気が隠れているのか」という不安を抱えています。実際、背部痛の原因は多岐にわたり、運動器疾患から内臓疾患、神経疾患、ストレス性のものまで様々です。

当院でも、背中の痛みを訴えて受診される方は多く、中には重篤な内臓疾患が見つかるケースもあります。背部痛の原因のうち、筋肉などの運動器疾患が最も多いとされていますが、内臓疾患が原因となる割合も決して少なくありません。

この記事では、背部痛の様々な原因と、特に注意すべき内臓疾患のサイン、適切な治療法や予防法について、実際の症例を交えながら詳しく解説します。背中の痛みでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

背部痛の主な原因

背部痛は大きく4つのカテゴリーに分類されます。それぞれの特徴を理解することで、自分の症状がどの分類に該当するかを判断する手がかりとなります。

分類主な原因特徴的な症状
内臓疾患心疾患、消化器疾患、泌尿器疾患など他の症状を伴うことが多い
運動器疾患筋肉疲労、椎間板ヘルニア、骨格の歪み動作により痛みが変化
神経疾患帯状疱疹、末梢神経障害などしびれや電撃様の痛み
ストレス性精神的ストレス、自律神経の乱れストレス要因と連動

内臓疾患による背部痛

内臓疾患が原因の背部痛は、単独で現れることは少なく、他の症状を伴うことが特徴的です。例えば、胸の痛みや息苦しさ、吐き気、発熱、体重減少などの症状が同時に現れる場合は、内臓疾患の可能性を疑う必要があります。

また、安静にしていても痛みが軽減せず、むしろ夜間に悪化しうることも内臓疾患の特徴の一つです。当院では、このような症状パターンを確認した場合、速やかに専門的な検査を実施しています。

運動器疾患による背部痛

筋肉疲労や姿勢不良による背部痛は、動作によって痛みの程度が変化することが特徴です。特定の動作で痛みが強くなったり、安静にすることで痛みが軽減したりします。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの場合は、前かがみの姿勢で痛みが軽減する傾向があります。これらの症状は整形外科での詳しい検査が必要になります。

神経疾患とストレス性背部痛

帯状疱疹による背部痛は、皮膚に水疱や発疹が現れる前から痛みが始まることが多く、電撃のような鋭い痛みが特徴的です。帯状疱疹は早期治療を開始することで重症化を防げると言われていますので、早期診断が大切です。

ストレス性の背部痛は、精神的な負荷と症状の悪化が連動することが特徴で、心理的サポートも含めた包括的な治療が必要になります。

内臓疾患が原因の背部痛

内臓疾患による背部痛は、時として生命に関わる重篤な病気のサインである可能性があります。早期発見・早期治療のためには、危険なサインを見逃さないことが重要です。当院では、以下のような症状を確認した場合は緊急性が高いと判断し、速やかに専門医療機関との連携を図っています。

  • 突然発症した激しい背中の痛み
  • 胸や肩への放散痛を伴う背部痛
  • 発熱、悪寒を伴う背部痛
  • 吐き気、嘔吐を伴う持続的な痛み
  • 体重減少を伴う慢性的な背部痛
  • 血尿や排尿障害を伴う背部痛

循環器疾患による背部痛

心筋梗塞や狭心症では、胸の痛みと同時に背中や肩への放散痛が現れることがあります。特に、冷や汗や息苦しさを伴う場合は、直ちに救急受診が必要です。

当院が過去に診療した症例では、50代男性が「背中の重だるい痛み」を主訴として受診し、心電図検査で心筋梗塞の兆候が発見され、緊急搬送により一命を取り留めたケースがありました。

消化器疾患による背部痛

急性膵炎では、上腹部痛とともに背中への強い痛みが現れます。この痛みは前かがみの姿勢で軽減することが特徴的です。また、胆石症や胆のう炎でも、右上腹部から背中への痛みが生じることがあります。

疾患名背部痛がある場合の特徴伴う症状
急性膵炎上腹部から背中への激痛吐き気、嘔吐、発熱
胆石症右上腹部から背中への痛み黄疸、発熱、食欲不振
胃潰瘍心窩部からの鈍痛+背中への放散胃痛、胸やけ、食欲不振
肝炎右側背部の重だるさ黄疸、倦怠感、食欲不振

泌尿器疾患による背部痛

腎結石や腎盂腎炎では、腰背部に強い痛みが現れます。特に腎結石では、石が移動する際に激痛が生じ、血尿を伴うことが多いです。

急性腎炎では、背中の鈍痛とともに発熱、尿の異常(血尿、蛋白尿)、むくみなどの症状が現れます。これらの症状は腎機能の低下を示すサインであり、早期治療が重要です。

具体的な内臓疾患

ここでは、背部痛を引き起こす代表的な内臓疾患について、実際の症例を交えながら詳しく解説します。これらの知識は、自分の症状を正しく評価し、適切な受診タイミングを判断するために重要です。各疾患の特徴的な症状の組み合わせや経過についてご紹介します。

心疾患による背部痛

狭心症や心筋梗塞では、典型的な胸痛がない場合でも背部痛として症状が現れることがあります。特に高齢者や糖尿病を患っている方では、このような非典型的な症状を示すことが多いです。

当院が経験した症例では、65歳の糖尿病を患う女性が「肩甲骨の間の重苦しい痛み」を訴えて受診されました。心電図検査を実施したところ、虚血性変化を認め、大学病院への紹介により適切な治療を受けることができました。

心疾患による背部痛の特徴として、労作時の悪化、安静時の軽減、ニトログリセリンによる改善などがあります。これらのサインを見逃さないことが重要です。

膵炎による背部痛

急性膵炎は生命に関わる重篤な疾患であり、背部痛が主要な症状の一つです。当院で診療した45歳男性の症例では、大量飲酒の翌日から上腹部痛と背中の激痛が出現し、前かがみの姿勢でのみ痛みが軽減するという特徴的な症状を示しました。

近隣の病院に即座に紹介したところ、血液検査でアミラーゼとリパーゼの著明な上昇を認め、CT検査で膵臓の腫大と周囲脂肪織の炎症が確認され、急性膵炎の診断となりました。早期の治療開始により、重篤な合併症を回避できました。

膵炎の種類痛みの特徴主なリスク因子
急性膵炎突然発症の激痛、前かがみで軽減大量飲酒、胆石、高脂血症
慢性膵炎持続的な鈍痛、食後の悪化長期間の飲酒、喫煙
膵がん持続的で徐々に増強する痛み加齢、糖尿病、喫煙

腎・泌尿器疾患による背部痛

腎盂腎炎による背部痛は、発熱や排尿時痛を伴うことが特徴的です。当院の30代女性のケースでは、右側の腰背部痛、発熱、頻尿を主訴として受診され、尿検査で膿尿と細菌を認め、腎盂腎炎と診断しました。

尿路結石では、石が尿管に詰まる際に激痛(腎疝痛)が生じ、痛みで動けなくなることもあります。50代男性の症例では、左側背部に突然の激痛が生じ受診となりました。近隣病院にCT検査を依頼したところ、左尿管結石が確認されました。その後は適切な治療により症状が改善しました。

腎・泌尿器疾患による背部痛の特徴は、側腹部から腰背部にかけての痛み、血尿や尿の異常、発熱などの全身症状を伴うことです。

がんによる背部痛

悪性腫瘍による背部痛は、初期には軽微な症状から始まることが多く、見過ごされがちです。肺がん、膵がん、腎がんなどでは、進行に伴って背部痛が現れることがあります。

60代男性が数ヶ月間続く背中の鈍痛と体重減少を訴えて受診し、精密検査の結果、膵がんが発見されたケースがありました。早期発見により適切な治療選択肢を提供することができました。

背部痛の診断と治療法

背部痛の適切な診断には、問診、身体診察、必要に応じた検査が重要です。当院では、症状の性質や経過から、考え得る原因に応じた治療方針を決定しています。

治療法は原因によって大きく異なるため、正確な診断が治療成功の鍵となります。

診断プロセスと検査方法

問診では、痛みの部位、性質、発症様式、増悪・寛解因子、随伴症状などを確認します。これらの情報から、原因疾患の鑑別を行います。

内臓疾患が疑われる場合は、腹部診察や心肺の聴診も重要な情報となります。

  • 血液検査:炎症反応、臓器機能、腫瘍マーカーの評価
  • 尿検査:腎・尿路疾患のスクリーニング
  • 心電図:心疾患の評価
  • 画像検査:X線、CT、MRI、超音波検査
  • 内視鏡検査:消化器疾患が疑われる場合

※当院ではX線以外の画像検査および内視鏡検査は行っておりませんので、必要な場合には近隣の病院などに紹介させていただきます

内臓疾患による背部痛の治療

内臓疾患が原因の場合は、原疾患の治療が最優先となります。心疾患では循環器内科、消化器疾患では消化器内科、腎・泌尿器疾患では泌尿器科との連携が重要です。

当院では、初期診断後に必要に応じて適切な専門科への紹介を速やかに行い、継続的な経過観察も担当しています。例えば、急性膵炎の症例では、専門医療機関による治療後の外来フォローアップを当院で継続し、再発予防のための生活指導も行っています。

原因疾患主な治療法治療期間の目安
急性膵炎絶食、輸液療法、疼痛管理1〜2週間
腎盂腎炎抗菌薬治療、十分な水分摂取7〜14日間
狭心症薬物療法、生活習慣改善継続的管理
胆石症内科的治療、外科的治療症状により異なる

運動器疾患による背部痛の治療

筋肉疲労や姿勢不良による背部痛では、保存的治療が中心となります。急性期には安静と消炎鎮痛薬による疼痛管理、慢性期には運動療法や理学療法が効果的です。

当院では、個人の症状に応じて適切な治療方針を決定しています。必要に応じて整形外科との連携も可能です。

薬物療法と対症療法

背部痛の薬物療法は、原因と症状の程度に応じて選択します。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は多くの場合に有効ですが、胃腸障害や腎機能への影響に注意が必要です。

神経障害性疼痛には、抗てんかん薬や三環系抗うつ薬が用いられることがあります。私たちは、個人の基礎疾患や併用薬を考慮して、最適な薬物治療を選択しています。

背部痛の予防法

背部痛の予防には、日常生活での姿勢改善、適度な運動、ストレス管理が重要です。特に内臓疾患による背部痛の予防には、生活習慣病の管理が欠かせません。

当院では、予防的な観点から生活指導にも力を入れており、定期的な健康チェックとともに継続的なサポートを提供しています。

姿勢改善と運動療法

正しい姿勢の維持は、運動器疾患による背部痛の予防に最も重要な要素です。デスクワークが多い方は、定期的な姿勢チェックと適切な作業環境の整備が必要です。

効果的な予防運動として、背筋と腹筋のバランスの良い強化、柔軟性の維持、有酸素運動の継続が挙げられます。

  • 背筋強化運動:週3回、各10〜15回を目安
  • 腹筋運動:体幹の安定性向上のため継続実施
  • ストレッチング:毎日10〜15分程度
  • 有酸素運動:週150分以上の中強度運動
  • 正しい姿勢の意識:1時間ごとの姿勢チェック

生活習慣病の管理と予防

内臓疾患による背部痛の予防には、生活習慣病の適切な管理が不可欠です。高血圧、糖尿病、脂質異常症などは、心血管疾患や腎疾患のリスク因子となります。

私たちが重視している予防策は、適度な飲酒量の維持(男性で日本酒換算2合未満、女性で1合未満)、禁煙の実践、バランスの取れた食事、定期的な健康診断の受診などです。

予防対象具体的な対策目標値
心疾患血圧管理、コレステロール管理血圧130/80mmHg未満
膵炎飲酒制限、脂質摂取の調整アルコール20g/日未満
腎疾患血糖管理、適切な水分摂取HbA1c7.0%未満
胆石症体重管理、規則正しい食事BMI25.0未満

ストレス管理と心理的要因への対応

慢性的なストレスは、背部痛の発症や悪化に関与することがあります。適切なストレス管理は、症状の予防と改善に重要な役割を果たします。

当院では、十分な睡眠の確保、趣味や運動によるストレス発散の推奨、リラクゼーション法の指導などを必要に応じて行っています。病状によっては心理的サポートや専門医療機関への紹介も相談させていただきます。

定期的な健康チェック

背部痛の早期発見と予防には、定期的な健康診断が欠かせません。特に40歳以降は、年1回の包括的な健康チェックを推奨しています。

当院の診療では、基本的な血液検査、尿検査、心電図検査に加えて、必要に応じて画像検査も実施し、潜在的な疾患の早期発見に努めています。早期発見により、重篤な合併症を予防し、治療選択肢を広げることができます。

よくある質問と回答

Q: 背中の痛みはいつ病院に行くべきですか?

突然の激しい痛み、胸や肩への放散痛、発熱や吐き気を伴う痛み、安静にしても改善しない持続的な痛み、しびれや脱力を伴う痛みなどの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することをお勧めします。

また、軽度の痛みでも数週間以上続く場合は、一度診察を受けることをお勧めします。実際に「様子を見ていたが心配になって」と受診される方が多く、早期受診により適切な治療を開始できたケースが多数あります。

Q: 内臓の病気による背中の痛みと筋肉痛の違いは?

内臓疾患による背部痛は、筋肉痛と比べて以下のような特徴があります。

  • 安静にしても痛みが軽減しない
  • 他の症状(発熱、吐き気、胸痛など)を伴う
  • 夜間に痛みが悪化する
  • 動作による痛みの変化が少ない

筋肉痛の場合は、特定の動作で痛みが増強し、安静にすることで改善する傾向があります。マッサージやストレッチで症状が軽減することも筋肉痛の特徴です。

Q: 背中の痛みを予防するために日常生活で気をつけることは?

日常生活での予防策として、正しい姿勢の維持、定期的な運動習慣、適正体重の維持、ストレス管理が重要です。特にデスクワークの方は、1時間ごとに立ち上がって軽いストレッチを行うことをお勧めします。

また、重い物を持つ際は膝を曲げて腰を落とし、背中を真っ直ぐに保つことが大切です。睡眠時の寝具選びも重要で、適度な硬さのマットレスと自分に合った枕を選ぶことで、夜間の負担を軽減できます。

Q: 背中の痛みで何科を受診すれば良いですか?

症状によって適切な診療科が異なります。筋肉痛や姿勢の問題が疑われる場合は整形外科、内臓疾患が疑われる症状(発熱、吐き気、胸痛など)がある場合は内科が良いでしょう。

当院のような総合的な診療を行う内科では、初期診断を行い、必要に応じて専門科への紹介も行っています。判断に迷う場合は、まず内科を受診していただければ、適切な診療科へのご案内が可能です。

Q: 背中の痛みに効く市販薬はありますか?

軽度の筋肉痛による背部痛には、市販の解熱鎮痛薬(イブプロフェン、ロキソプロフェンなど)が有効な場合があります。湿布薬も炎症を抑える効果が期待できます。

ただし、内臓疾患が原因の場合は市販薬では根本的な治療にならず、症状を隠してしまう可能性もあります。市販薬を使用して数日以上経過しても症状が改善しない場合や、他の症状を伴う場合は医療機関の受診をお勧めします。

まとめ

背部痛の原因は多岐にわたり、運動器疾患から内臓疾患、神経疾患、ストレス性のものまで様々です。特に内臓疾患が原因の場合は、心筋梗塞や膵炎などの生命に関わる重篤な病気が隠れている可能性があるため、適切な判断と早期受診が重要です。

危険なサインとしては、突然の激痛、他症状を伴う持続的な痛み、安静にしても改善しない痛みなどがあります。これらの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

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