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風邪の引き始めにすべきこと!初期症状の対処法と悪化予防のコツ

「なんだか喉がイガイガする」「体がだるい」といった違和感を覚えると、「もしかして風邪かも?」と不安になる方は多いでしょう。実は、風邪の引き始めの対応こそが、その後の回復を大きく左右します。

ある研究調査では、風邪の初期症状を感じた方の約6割が複数の症状を同時に自覚し、平均で2.4個の症状を経験しているというデータがあります。この「複数の違和感」を見逃さず、早期に適切な対処をすることで、重症化を防ぎ、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。

本記事では、内科医の視点から、風邪の初期症状の見極め方と、悪化を防ぐための具体的な対処法を、実例を交えながら詳しく解説します。仕事や家庭で忙しい毎日を送る皆様にとって、すぐに実践できる情報をお届けします。

風邪の初期症状のサイン

風邪の引き始めには、体からさまざまなサインが発信されます。これらを早期に察知することが、悪化を防ぐ第一歩です。当院でも「こんな症状で来院していいのか迷った」という声をよく聞きますが、初期段階での気づきこそが重要なのです。

風邪は「感冒」や「急性上気道炎」とも呼ばれ、原因となるウイルスは200種類以上もあります。これらのウイルスは主に鼻や喉などの上気道に感染し、さまざまな症状を引き起こします。

初期症状特徴と見分け方出現タイミング
喉の痛み・違和感イガイガ感、飲み込む時の軽い痛み、乾燥感感染後12〜24時間
鼻水・鼻づまり透明でサラサラした鼻水から始まることが多い感染後24〜48時間
軽い寒気ゾクゾクする感じ、体温調節の違和感感染初期から
全身倦怠感「なんとなくだるい」という漠然とした疲労感感染初期から
くしゃみ・咳乾いた咳から始まることが多い感染後24〜72時間

複数症状の同時出現に注目する

エスエス製薬の2025年の調査によると、風邪の引き始めに複数の症状を感じる方は約6割に上ります。単一の症状だけでなく、「喉の違和感と軽い倦怠感」「鼻水と寒気」といった複数の症状が重なった場合は、風邪の初期段階である可能性が高いといえます。

当院での診療経験でも、「最初は喉だけだったのに、翌朝には鼻水と頭痛も加わった」という経過をたどる方が非常に多くいらっしゃいます。この「症状の広がり」を早期に察知することが、悪化予防の鍵となります。

風邪の初期症状セルフチェックリスト

以下のチェックリストで、現在の体調を確認してみましょう。3つ以上該当する場合は、風邪の初期段階である可能性があります。

  • 喉に違和感やイガイガ感がある
  • 鼻水や鼻づまりが出始めた
  • くしゃみが頻繁に出る
  • 軽い寒気や悪寒を感じる
  • 体全体に倦怠感がある
  • いつもより疲れやすい
  • 頭が重い、軽い頭痛がある
  • 食欲がいつもより少ない

風邪とインフルエンザ・新型コロナとの初期症状の違い

風邪と似た症状で始まる感染症として、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症があります。これらの見分け方を知っておくことも重要です。

風邪は比較的緩やかに症状が進行するのに対し、インフルエンザは急激な高熱(38度以上)や強い全身症状(関節痛、筋肉痛)で始まることが特徴です。新型コロナウイルス感染症では、味覚・嗅覚の異常が特徴的な症状とされたこともありましたが、初期症状だけでは判別が難しいこともあります。

高熱や激しい症状がある場合、周囲で感染症が流行している場合は、自己判断せず医療機関を受診することをお勧めします。

なぜ風邪の引き始めの対応が重要なのか

「たかが風邪」と軽視してしまいがちですが、初期対応を誤ると症状が長引いたり、重症化したりするリスクがあります。ここでは、なぜ引き始めの対応が重要なのか、体の中で何が起きているのかを解説します。

風邪の原因となるウイルスは、体内に侵入すると急速に増殖を始めます。特に感染初期の24〜48時間はウイルスの増殖スピードが速い時期であり、この時期に休養を確保し免疫システムを最大限に働かせることができるかが、その後の経過を左右します。

時期体内で起きていること最適な対応
感染直後〜24時間ウイルスが上気道に付着し増殖開始、免疫システムが反応を開始十分な休養と栄養摂取でウイルスの増殖を抑制
24〜48時間ウイルス増殖のピーク、免疫細胞が本格的に活動睡眠・保温・水分補給を徹底し免疫力を最大化
48〜72時間免疫システムがウイルスを制圧し始める無理をせず回復を待つ、症状に応じた対症療法
3〜7日症状のピークから回復期へ体力回復に努め、再発予防に注意

免疫システムが最大限働くための条件

免疫システムは、十分な休養、適切な体温、栄養、水分が揃って初めて最大限の力を発揮します。逆に、無理をして働き続けたり、睡眠不足が続いたりすると免疫機能が低下し、ウイルスの増殖を許してしまいます。

実際に「仕事が忙しくて休めなかった」という理由で症状を悪化させてしまう方が少なくありません。特に引き始めの1〜2日間は、可能な限り休養を優先することが、結果的に早期回復につながります。

体温と免疫力の関係

風邪を引くと体温が上がるのは、実は体の防御反応の一つです。ただし、高熱(38.5度以上)や発熱による体力消耗が激しい場合は、解熱剤の使用も検討します。解熱剤は体を楽にするための対症療法であり、ウイルスそのものを退治するわけではない点を理解しておくことが大切です。

風邪の80〜90%はウイルス性で抗生物質が効かない

風邪の大半はウイルス感染が原因であり、細菌感染ではありません。抗生物質(抗菌薬)は細菌には効果がありますが、ウイルスには全く効果がありません。そのため、通常の風邪に対して抗生物質を使用することは推奨されていません。

むしろ不必要な抗生物質の使用は、腸内細菌のバランスを崩したり、薬剤耐性菌を生み出したりするリスクがあります。風邪の治療の基本は、体の免疫力を最大限に活かす対症療法とセルフケアなのです。

風邪の引き始めに実践すべき7つの対処法

ここからは風邪の引き始めに具体的に何をすべきかを、優先順位の高い順に解説します。これらの対処法は医学的根拠に基づいた方法であり、当院でも日常的にお伝えしている内容です。

実践のポイントは「早く始めること」と「継続すること」です。症状が軽いうちに対応を始めることで、悪化を防ぎ、回復を早めることができます。

対処法目的と効果具体的な実践方法
十分な睡眠と休養免疫機能の最大化、ウイルス増殖の抑制最低7〜8時間の睡眠、可能なら昼寝も取り入れる
体を温める血流改善、免疫細胞の活性化温かい飲み物、入浴、衣服調整
こまめな水分補給粘膜保護、代謝促進、脱水予防健康な方では1日1.5〜2L程度、常温以上の水分
栄養バランスの良い食事免疫力維持、体力回復消化の良い温かい食事、ビタミンC・たんぱく質重視
室内の加湿気道粘膜の保護、ウイルス活動抑制湿度50〜60%を維持、加湿器や濡れタオル活用
適度な換気ウイルス濃度低減、空気の循環1時間に1回、5〜10分程度の換気
無理をしない体力温存、免疫力低下の防止仕事や外出は控える、激しい運動は避ける

①十分な睡眠と休養

風邪の引き始めにおいて、最も重要なのは十分な睡眠と休養です。睡眠中は成長ホルモンや免疫を調整するサイトカインが分泌され、体の修復と免疫機能の強化が行われます。

通常よりも1〜2時間長く睡眠時間を確保し、最低でも7〜8時間の睡眠を目指しましょう。日中も可能であれば30分程度の昼寝を取り入れると、体力回復が早まります。

当院では、「風邪かなと思ったら、その日は早めに寝る」ことを強くお勧めしています。初期段階で十分な休養を取った方は、そうでない方に比べて症状の持続期間が短い傾向があります。

②体を温める

体を温めることで血流が改善し、免疫細胞が体内を巡りやすくなります。冷えや乾燥は気道粘膜の防御機能を低下させやすく、体を冷やしすぎない工夫は有用です。なお、ライノウイルス(いわゆる風邪の主要原因の一つ)は鼻腔内のような低めの温度で増えやすいことが報告されています。

具体的な方法としては、以下のような工夫があります。

  • 温かい飲み物を定期的に飲む(白湯、生姜湯、温かいお茶など)
  • 首や手首、足首など太い血管が通る部分を重点的に温める
  • 38〜40度程度のぬるめのお風呂にゆっくり浸かる(高熱がない場合)
  • 就寝時は厚手の靴下や腹巻きを活用する
  • エアコンの温度設定を少し高めにし、室温を快適に保つ

ただし高熱がある場合や体力が極端に消耗している場合は、入浴は避けて体を拭く程度にとどめ、安静を優先しましょう。

③こまめな水分補給

水分補給は、喉や鼻の粘膜を潤し、ウイルスの侵入や増殖を防ぐバリア機能を維持するために不可欠です。また、発熱や発汗により体内の水分が失われるため脱水予防の観点からも重要です。

健康な方であれば1日あたり1.5〜2L程度の水分摂取が目標です。一度に大量に飲むのではなく、こまめに少しずつ飲むことがポイントです。冷たい飲み物は体を冷やしてしまうため、常温以上の温かい飲み物を選びましょう。

おすすめの飲み物は、白湯、温かい麦茶、ハーブティー、経口補水液、スポーツドリンク(糖分に注意)などです。カフェインは利尿作用があるため、摂りすぎには注意が必要です。

④栄養バランスの良い食事

免疫システムを正常に働かせるためには、適切な栄養が必要です。特に、たんぱく質、ビタミンC、ビタミンA、亜鉛などは免疫機能に重要な役割を果たします。

風邪の引き始めは食欲が落ちることもありますが、消化の良い温かい食事を心がけましょう。おかゆ、うどん、スープ、鍋料理などは体を温めながら栄養を摂取できるのでお勧めです。

  • たんぱく質:鶏肉、卵、豆腐、魚など
  • ビタミンC:みかん、キウイ、ブロッコリー、ピーマンなど
  • ビタミンA:にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など
  • 亜鉛:牡蠣、レバー、納豆など
  • 生姜やネギ:体を温める効果がある

無理に食べる必要はありませんが、水分とともに少量でも栄養を摂取することが回復への近道です。

⑤室内の加湿

空気が乾燥すると、喉や鼻の粘膜も乾燥し、ウイルスに対するバリア機能が低下します。また、湿度が低いとウイルスが空気中を漂いやすくなります。

室内の湿度を50〜60%程度に保つことで、粘膜の保護とウイルス活動の抑制が期待できます。加湿器を使用するほか、濡れタオルを干す、洗濯物を室内干しするなどの簡易的な方法も効果的です。

ただし、湿度が高すぎるとカビやダニの繁殖につながるため、60%以下を目安にしましょう。湿度計を使って定期的に確認することをお勧めします。

⑥適度な換気

室内の空気がこもると、ウイルスの濃度が高まります。1時間に1回、5〜10分程度の換気を行うことで、ウイルスを含む空気を外に排出し、新鮮な空気を取り入れることができます。

換気の際は、対角線上の窓を2か所開けると空気の流れが良くなります。寒い季節は短時間で効率よく換気し、室温が下がりすぎないよう注意しましょう。

⑦無理をしない

風邪の引き始めに無理をして仕事や外出を続けると、免疫力が低下し、症状が悪化したり長引いたりするリスクが高まります。また、他の方への感染拡大を防ぐ意味でも、無理は禁物です。

可能であれば仕事は休むか、リモートワークに切り替えるなど、体力を温存する選択をしましょう。激しい運動も体力を消耗するため、回復するまでは控えることをお勧めします。

風邪の引き始めにすべきこと!当院での実例と患者様の声

ここでは、事例をもとに風邪の引き始めにどのような対応が効果的かをご紹介します。具体的なケースを通じて、皆様ご自身の状況に当てはめて考えていただければと思います。

ケース初期症状と対応結果と回復までの期間
30代会社員の方喉の痛みと軽い倦怠感を感じた翌日、早めに帰宅し8時間睡眠を確保。温かいスープと生姜湯を摂取3日目には症状がほぼ消失。仕事への影響を最小限に抑えられた
40代主婦の方鼻水と寒気を感じたが家事を無理して続けた。症状が悪化し発熱1週間以上症状が続き、家族にも感染が広がった
20代学生の方くしゃみと軽い頭痛。すぐに水分補給と加湿を徹底し、その日は早めに就寝2日間で回復し、授業への影響はなかった

事例①:早期対応で2日で回復したケース

30代の会社員の方が、朝起きたときに「喉がイガイガする」「なんとなく体がだるい」という症状を感じました。その方は、以前に風邪をこじらせた経験があったため、すぐに対応を開始しました。

その日は定時で退社し、帰宅後すぐに温かいスープと生姜湯を飲み、普段より2時間早く就寝しました。翌日も在宅勤務に切り替え、こまめな水分補給と十分な休養を継続した結果、3日目にはほぼ症状が消失し、通常通りの生活に戻ることができました。

この事例のポイントは、「初期症状を見逃さず、すぐに対応した」こと、そして「無理をせず体力温存を優先した」ことです。

事例②:無理をして悪化させてしまったケース

40代の主婦の方は、鼻水と軽い寒気を感じたものの、「まだ大丈夫」と考え、家事や買い物など通常通りの生活を続けました。その結果、2日後には発熱し、咳も出始め、1週間以上症状が続くことになりました。

さらに、同居する家族にも感染が広がり、家庭内での看病が必要になってしまいました。この方は後日、「もっと早く休んでおけばよかった」と話されていました。

この事例から学べるのは、初期段階での無理が症状の長期化や二次感染につながるリスクがあるということです。

事例③:学生の方の迅速な対応

20代の学生の方は、朝からくしゃみが止まらず、軽い頭痛も感じていました。すぐに薬局で経口補水液を購入し、こまめに水分補給を行い、自宅では加湿器を使用しました。

その日は早めに就寝し、翌日も無理をせず自宅で過ごした結果、2日間で症状が改善し、授業にもほとんど影響がありませんでした。

若い世代でも、早期対応と適切な休養が回復を早めることを示す好例です。

市販薬の選び方と使い方

風邪の引き始めに、症状を和らげるために市販薬を利用する方も多いでしょう。ただし、市販薬はあくまで対症療法であり、ウイルスそのものを退治するわけではありません。症状に合わせて適切に選び、正しく使用することが大切です。

当院でも、「どの薬を選べばいいかわからない」というご相談をよく受けます。ここでは、症状別の市販薬の選び方と注意点を解説します。

症状適した市販薬の種類選び方のポイント
喉の痛みトローチ、うがい薬、鎮痛解熱薬消炎成分配合のものを選ぶ
鼻水・鼻づまり抗ヒスタミン薬、点鼻薬眠気の出やすさに注意して選ぶ
鎮咳薬、去痰薬乾いた咳か痰が絡む咳かで選ぶ
発熱・頭痛解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)胃への負担や持病を考慮して選ぶ
複数症状総合感冒薬主な症状に合った成分配合のものを選ぶ

解熱鎮痛薬の選び方と注意点

発熱や頭痛、喉の痛みには解熱鎮痛薬が有効ですが、薬の種類によって特徴が異なります。アセトアミノフェンは胃への負担が少なく、比較的安全性が高いため、妊娠中の方や胃腸が弱い方でも使用しやすいです。ただし、妊娠中の薬の服用については自己判断せず医師・薬剤師に相談するのが原則です。

イブプロフェンやロキソプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、抗炎症作用が強く効果が高い反面、胃腸への負担があるため、食後に服用することが推奨されます。

  • アセトアミノフェン:胃への負担が少ない、妊婦も使用可能
  • イブプロフェン:抗炎症作用が強い、効果が高い
  • ロキソプロフェン:即効性がある、胃への負担に注意

総合感冒薬を選ぶ際のポイント

複数の症状がある場合、総合感冒薬を選ぶ方も多いでしょう。総合感冒薬には、解熱鎮痛成分、抗ヒスタミン成分、鎮咳成分、去痰成分などが配合されています。

選ぶ際は、自分の主な症状に合った成分が配合されているかを確認しましょう。眠気を引き起こす成分が含まれている場合があるため、仕事や運転がある場合は注意が必要です。

市販薬使用時の注意事項

市販薬を使用する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 用法・用量を守る(多く飲んでも効果は変わらない)
  • 複数の薬を同時に飲む場合は成分の重複に注意
  • 3日以上使用しても症状が改善しない場合は医療機関を受診
  • 妊娠中・授乳中の方は薬剤師や医師に相談
  • 持病がある方や他の薬を服用中の方は相互作用に注意

※市販薬はあくまで一時的に症状を和らげるものであり、根本的な治療ではありません。症状が長引く場合や悪化する場合は、自己判断せず医療機関を受診することが大切です。

東大宮駅徒歩0分・平日夜まで診療のステーションクリニック東大宮へお気軽にご相談ください

風邪を引いてしまい、「症状が悪化していないか不安」「市販薬を飲んでも改善しない」といった場合は、早めの受診をお勧めします。

ステーションクリニック東大宮はJR東大宮駅西口から徒歩0分、ロータリー沿いにある総合クリニックです。
内科・皮膚科・アレルギー科を中心に、高血圧・糖尿病などの生活習慣病から肌トラブルまで、幅広いお悩みに対応しています。

  • 完全予約制【ファストパス】で待ち時間を大幅短縮
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  • 最大89台の無料提携駐車場完備で、お車でも安心して受診できる
  • キャッシュレス決済対応(クレジットカード/QRコード決済/交通系IC/電子マネーなど)

「風邪の症状が長引いている」「市販薬を飲んでも改善しない」など、どんな小さなお悩みでもまずはご相談ください。

医療機関を受診すべき症状の見極め方

風邪の大半は自然に治りますが、中には医療機関での診察が必要なケースもあります。ここでは、受診すべきタイミングと、注意すべき症状について解説します。

「このくらいで病院に行っていいのか」と迷う方もいらっしゃいますが、心配な症状があれば早めの受診が安心です。重症化してから受診するより、早期に適切な治療を受ける方が、結果的に回復が早くなります。

症状考えられる状態
高熱(38.5度以上)が3日以上続くインフルエンザ、細菌感染の可能性
呼吸が苦しい、息切れがする肺炎、気管支炎などの可能性
激しい頭痛、意識がもうろうとする髄膜炎など重篤な感染症の可能性
水分が取れない、尿が出ない脱水症状の可能性
症状が1週間以上続く細菌感染、他の疾患の可能性

すぐに受診するべき危険なサイン

以下のような症状がある場合は、重症化のサインである可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。

  • 呼吸困難、息切れ、胸の痛み
  • 意識がもうろうとする、返事がおかしい
  • けいれんを起こす
  • 水分を全く受け付けない、尿が半日以上出ない
  • 唇や爪が紫色になる(チアノーゼ)
  • 激しい嘔吐や下痢が続く

これらの症状は、肺炎、髄膜炎、脱水症状など、重篤な状態を示している可能性があります。特に小さなお子様や高齢の方、基礎疾患がある方は、症状の変化に注意が必要です。

早めの受診を推奨するケース

以下のような場合も、早めの受診をお勧めします。

  • 38.5度以上の高熱が3日以上続く
  • 市販薬を3日間使用しても症状が改善しない
  • 黄色や緑色の痰が出る、痰に血が混じる
  • 息苦しさや胸痛がある
  • 強い喉の痛みで食事や水分が取れない
  • 症状が日に日に悪化している
  • 周囲でインフルエンザや新型コロナが流行している

基礎疾患がある方や妊娠中の方の注意点

糖尿病、心臓病、腎臓病、呼吸器疾患などの基礎疾患がある方は、風邪をきっかけに持病が悪化するリスクがあります。軽い症状でも、いつもと違う感じがしたら早めに相談しましょう。

妊娠中の方は使用できる薬が限られているため、自己判断で市販薬を使用せず、まずは医療機関に相談することをお勧めします。

子どもや高齢者の風邪の引き始め対応:年齢別の注意点

風邪の初期対応は、年齢によっても異なります。特に小さなお子様や高齢の方は、症状の進行が速かったり、重症化しやすかったりするため、注意深い観察と早めの対応が必要です。

ここでは、年齢別の特徴と対応のポイントをまとめます。

年齢層特徴と注意点対応のポイント
乳幼児(0〜6歳)症状の訴えが難しい、急激に悪化する可能性発熱・機嫌・食欲の変化を注視、水分補給を最優先
学童期(7〜12歳)学校での感染が多い、無理をしがち早めの休養を促す、周囲への感染予防も重要
成人(13〜64歳)仕事や家事で無理をしやすい初期段階での休養が重要、市販薬の適切な使用
高齢者(65歳以上)免疫力低下、肺炎などへの進行リスク高早めの受診、誤嚥性肺炎に注意、水分・栄養管理

乳幼児の風邪

小さなお子様は自分で症状を訴えることができないため、保護者の方が注意深く観察する必要があります。機嫌が悪い、ぐったりしている、食欲がない、哺乳量が減ったなどのサインを見逃さないようにしましょう。

特に、38度以上の発熱がある場合や、生後3カ月未満の赤ちゃんが発熱した場合は、すぐに医療機関を受診してください。脱水症状にも注意が必要で、おしっこの回数が減った、涙が出ない、口が乾いているなどの症状があれば早めの受診が必要です。

学童期の子どもへの対応

学童期の子どもは、学校で風邪をもらってくることが多いです。また、友達と遊びたい気持ちが強いため無理をしがちです。保護者の方が「体調が悪い時は休む」という判断をしてあげることが大切です。

また、学校や周囲への感染を防ぐためにも、症状が出ている間は自宅で安静にすることが重要です。発熱や強い咳などでつらい間は無理に登校せず、解熱後もしばらくは体調(食欲・睡眠・咳の程度)を見て判断しましょう。学校・園のルールがある場合はそれに従ってください。

高齢者は肺炎への進行に注意

高齢の方は免疫力が低下しているため、風邪から肺炎などの重篤な状態に進行しやすいという特徴があります。特に、誤嚥性肺炎(食べ物や唾液が気管に入ることで起こる肺炎)のリスクが高まります。

高齢の方が風邪の症状を訴えた場合は、軽い症状でも早めに医療機関を受診することをお勧めします。また、水分や栄養が十分に取れているか、呼吸の状態はどうか、普段と様子が違わないかなど、家族の方が注意深く観察することが大切です。

風邪の予防法・習慣

風邪の引き始めへの対処も重要ですが、そもそも風邪を引かないための予防習慣を身につけることが最も効果的です。ここでは、日常生活で実践できる風邪予防の方法をご紹介します。

予防の基本は、ウイルスを体内に入れないこと、そして免疫力を維持することです。これらを意識した生活習慣を続けることで、風邪にかかるリスクを大幅に減らすことができます。

予防法効果と理由実践のポイント
手洗い手についたウイルスを物理的に除去、最も効果的な予防法石鹸で30秒以上、指の間や爪の間も丁寧に
うがい喉に付着したウイルスを洗い流す帰宅後すぐ、ガラガラうがいを15秒×2回
マスク着用ウイルスの侵入を防ぐ、保湿効果もある人混みや乾燥する環境で着用
十分な睡眠免疫機能を正常に保つ毎日7〜8時間の睡眠を確保
バランスの良い食事免疫システムに必要な栄養を供給野菜・果物・たんぱく質をバランス良く
適度な運動免疫力の維持、ストレス解消週3回程度のウォーキングなど

手洗いとうがい

手洗いは、風邪予防の中で最も効果的な方法です。ウイルスは手を介して口や鼻、目から体内に侵入することが多いため、手についたウイルスを物理的に洗い流すことが重要です。

正しい手洗いの方法は、石鹸を使って30秒以上かけて洗うことです。手のひら、手の甲、指の間、爪の間、手首まで丁寧に洗いましょう。外出から帰った時、食事の前、トイレの後などのタイミングで必ず手洗いを習慣化することが大切です。

うがいも、喉に付着したウイルスを洗い流す効果があります。水やうがい薬を使って、ガラガラとうがいを15秒程度×2回行うと効果的です。

規則正しい生活と免疫力の維持

免疫力を正常に保つためには、規則正しい生活習慣が欠かせません。睡眠不足、栄養の偏り、過度なストレスは免疫機能を低下させ、風邪を引きやすい体質になってしまいます。

  • 毎日7〜8時間の睡眠を確保する
  • 朝食を抜かず、3食バランスの良い食事を摂る
  • 適度な運動習慣を取り入れる(週3回、30分程度のウォーキングなど)
  • ストレスをため込まず、リラックスする時間を持つ
  • 喫煙や過度の飲酒を避ける

季節や流行状況に応じた予防対策

風邪は一年中発生しますが、季節によって流行するウイルスの種類や感染リスクが変わります。特に、秋から冬にかけては空気が乾燥し、ウイルスが活発になる時期です。

この時期は、室内の加湿、こまめな換気、マスクの着用などを徹底しましょう。また、周囲で風邪やインフルエンザが流行している場合は、人混みを避ける、手洗い・うがいをより徹底するなどの対策が有効です。

よくある質問と回答

Q1. 風邪の引き始めにお風呂に入っても大丈夫ですか?

高熱がなく、体力が極端に消耗していない場合は、ぬるめのお風呂(38〜40度程度)にゆっくり浸かることは問題ありません。むしろ、体を温めることで血流が改善し、免疫力が高まります。ただし、38.5度以上の高熱がある場合や、入浴後に湯冷めする可能性がある場合は、体を拭く程度にとどめておく方が安全です。入浴後はすぐに体を拭き、温かい格好で休むようにしましょう。

Q2. 風邪の引き始めに運動しても良いですか?

風邪の症状がある場合、激しい運動は避けるべきです。運動によって体力が消耗すると、免疫力が低下し、症状が悪化したり長引いたりするリスクがあります。軽いストレッチや散歩程度なら問題ありませんが、ジョギングや筋トレなど体力を使う運動は、完全に回復してから再開することをお勧めします。

Q3. 風邪の引き始めに抗生物質は効きますか?

風邪の80〜90%はウイルス感染が原因であり、抗生物質(抗菌薬)はウイルスには効果がありません。抗生物質は細菌感染に対して使用されるものであり、通常の風邪には不要です。むしろ、不必要な抗生物質の使用は、腸内環境を乱したり、薬剤耐性菌を生み出したりするリスクがあります。医師が細菌感染を疑う場合にのみ、抗生物質が処方されることがあります。

Q4. 風邪の引き始めに仕事を休むべきですか?

可能であれば、風邪の引き始めの1〜2日間は休養を取ることを強くお勧めします。初期段階で十分な休養を取ることで、症状の悪化を防ぎ、結果的に早く回復します。また、職場や周囲への感染拡大を防ぐためにも、無理をせず休むという選択が重要です。どうしても仕事を休めない場合は、リモートワークに切り替える、軽作業にとどめるなどの工夫をしましょう。

Q5. 妊娠中に風邪を引いた場合、どうすればいいですか?

妊娠中は使用できる薬が限られているため、自己判断で市販薬を使用せず、まずはかかりつけの産婦人科医や内科医に相談することをお勧めします。基本的な対処法は、十分な休養、水分補給、栄養バランスの良い食事、体を温めるなど、妊娠していない場合と同じです。高熱が続く場合や症状が悪化する場合は、早めに医療機関を受診してください。

Q6. 風邪の引き始めにビタミンCのサプリメントは効果がありますか?

ビタミンCは免疫機能をサポートする栄養素として知られていますが、風邪の症状が出た後にビタミンCを大量に摂取しても、劇的な効果は期待できないというのが現在の医学的見解です。ただし、日頃からビタミンCを含む果物や野菜を十分に摂取することは、免疫力の維持に役立ちます。サプリメントに頼るより、バランスの良い食事を心がけることが基本です。

まとめ

風邪の引き始めにすべきことは初期症状を見逃さず、すぐに対応を始めることです。喉の痛み、鼻水、寒気、倦怠感といった複数の症状が同時に現れた場合は、風邪の初期段階である可能性が高いです。早めに休養と対策を開始しましょう。

最も重要なのは、十分な睡眠と休養、体を温めること、こまめな水分補給、栄養バランスの良い食事、室内の加湿と換気、そして無理をしないことです。これらの基本的な対処法を実践することで免疫力を最大限に発揮し、症状の悪化を防ぐことができます。市販薬はあくまで対症療法であり、症状に合わせて適切に使用することが大切です。

高熱が続く、呼吸が苦しい、水分が取れないなどの症状がある場合や、症状が長引く場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。特に、小さなお子様や高齢の方、基礎疾患がある方は、早めの受診が安心です。風邪の引き始めの適切な対応と、日頃からの予防習慣で、健康な毎日をお過ごしください。

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監修医師:峰岸 真史
医師/医療法人社団峰真会 理事長。内科・皮膚科・アレルギー科を専門とするステーションクリニック東大宮(さいたま市見沼区)の創業者であり、開院後4年間で来院者数は35,000人超。国内外の診療ガイドラインや学術論文を根拠にしつつ、日々の診療で得た知見を分かりやすくまとめ、皆様に医療をもっと身近に感じていただけるような記事作成を心がけています。
[所属学会]日本内科学会、日本アレルギー学会、日本循環器学会、日本呼吸器学会、日本消化器病学会、日本消化管学会、日本外科学会、日本臨床外科学会、日本美容皮膚科学会

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