立ち上がったときや歩いているときに、ふと体がグラッとしたり、足元がおぼつかなくなったりすることはありませんか。ふらつきは誰にでも起こりうる症状ですが、中には脳梗塞や脳出血といった命に関わる病気が隠れているケースもあります。
当院では、日々多くの方々が「最近ふらつきが続いている」「めまいと何が違うのか」「いつ病院に行けばよいのか」といった不安を抱えて来院されます。実際に詳しく診察してみると、メニエール病や良性発作性頭位めまい症といった耳の病気だけでなく、貧血や薬の副作用、自律神経の乱れなど原因は実にさまざまです。
本記事では、ふらつきが起こるメカニズムから、病気のサインの見分け方、日常でできる予防法、そして受診すべきタイミングまでを、実例を交えながらわかりやすく解説します。ご自身やご家族の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。
ふらつきの症状はタイプや原因で対処が違う
ふらつきと一口に言っても、感じ方や起こる状況は人それぞれです。回転性のめまいのように目が回る場合もあれば、ふわふわと足元が定まらない浮動性のふらつき、さらには目の前が真っ暗になるような失神前の症状まで含まれます。
これらのタイプを正しく見極めることが、原因となる病気を推測する第一歩になります。以下では代表的なふらつきのタイプと、それぞれの特徴を詳しく見ていきます。
| ふらつきのタイプ | 主な症状 | 疑われる原因 |
|---|---|---|
| 回転性めまい | 自分や周囲がグルグル回る感覚 | メニエール病、良性発作性頭位めまい症 |
| 浮動性めまい | フワフワ浮いた感じで足元が不安定 | 小脳障害、自律神経失調症、薬の副作用 |
| 眼前暗黒感 | 立ちくらみや目の前が暗くなる | 起立性低血圧、貧血、不整脈 |
回転性めまい
回転性めまいは、自分自身や周囲の景色がグルグルと回転するように感じる症状です。この場合、多くは内耳の前庭器官に問題が生じており、メニエール病や良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎などが原因となります。吐き気や嘔吐を伴うことが多く、良性発作性頭位めまい症では数秒〜1分以内で治まる発作、メニエール病では20分以上〜数時間続く発作など、持続時間は原因となる病気によって異なります。
この症状では朝起きた瞬間に部屋が回り出して立ち上がれなくなったり、寝返りを打つたびに激しいめまいに襲われることがあります。
浮動性めまい
浮動性めまいは、体がフワフワと浮いているような感覚や、足元が綿の上を歩いているような不安定さが特徴です。回転性めまいのように激しい症状ではないものの、慢性的に続くことが多く、日常生活に支障をきたします。小脳や脳幹の障害、自律神経失調症、薬の副作用などが原因として考えられます。
降圧薬や睡眠薬の影響で浮動性めまいが出ている方を時々お見かけします。こうした場合は薬の種類や量を調整することで症状が改善するケースが多いため、服用中の薬がある方は必ず医師に伝えるようにしてください。
中間型めまい
回転性と浮動性の両方の特徴を併せ持つめまいを、中間型と呼ぶことがあります。例えば、発症初期は激しく回転する感覚があったものの、時間が経つにつれて浮遊感やふらつきに変化していくような経過をたどるケースです。
このような症状は、前庭神経炎や内耳炎の回復期に見られることがあります。症状が変化していく過程で不安を感じる方も多いですが、これは回復の兆しである場合もあるため、経過観察と適切な治療が大切です。
眼前暗黒感や吐き気を伴うふらつき
立ち上がったときに目の前が真っ暗になり、そのまま倒れそうになる症状を眼前暗黒感と呼びます。これは起立性低血圧や貧血、不整脈などが原因で脳への血流が一時的に不足することで起こります。吐き気や冷や汗を伴うこともあり、失神に至る危険もあるため注意が必要です。
健康診断で貧血を指摘されたものの放置していた結果、立ちくらみやふらつきが頻発するようになった方がいらっしゃることがあります。貧血は徐々に進行するため自覚しにくく、気づいたときには日常生活に大きな支障が出ているケースも少なくありません。定期的な血液検査で早期発見することが重要です。
ふらつきが起きる主要な病気
ふらつきの原因となる病気は、脳や内耳、循環器、内科疾患など多岐にわたります。中には命に関わる緊急性の高い病気もあるため、症状の背景を正しく理解しておくことが大切です。
ここでは、ふらつきを引き起こす代表的な病気を、部位や原因別に整理して解説します。ご自身の症状と照らし合わせながら、受診の判断材料としてください。
| 病気の分類 | 代表的な疾患 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 脳の病気 | 脳梗塞、脳出血、小脳梗塞 | 突然発症、激しい症状、神経症状を伴う |
| 内耳の病気 | メニエール病、良性発作性頭位めまい症 | 回転性めまい、難聴、耳鳴りを伴うことがある |
| 循環器の病気 | 不整脈、起立性低血圧、貧血 | 立ちくらみ、動悸、息切れを伴う |
| 全身性疾患 | 糖尿病、甲状腺疾患、薬の副作用 | 慢性的、他の全身症状を伴うことが多い |
脳の病気が原因のふらつき
脳梗塞や脳出血といった脳血管障害は、ふらつきの原因として最も注意が必要な病気です。特に小脳や脳幹に障害が起こると、激しいめまいやふらつきが突然出現し、立っていられないほどの症状となります。片側の手足のしびれや脱力、ろれつが回らない、激しい頭痛といった神経症状を伴う場合は、すぐに救急受診が必要です。
過去に勤務していた病院で「朝起きたら部屋が回ってそのまま歩けなくなった」という訴えで来院され、詳しく問診すると片側の手のしびれや顔面の違和感がみられたケースを経験したことがあります。こうした症状は一刻を争うため、迷わず救急車を呼ぶ判断が重要です。
内耳の病気が原因のふらつき
内耳は平衡感覚を司る重要な器官であり、ここに異常が生じると回転性めまいやふらつきが起こります。代表的な疾患として、メニエール病は内耳のリンパ液が過剰になることで発作性のめまいと難聴、耳鳴りを繰り返す病気です。良性発作性頭位めまい症は、頭を動かしたときに数秒から数十秒続く激しいめまいが起こるのが特徴で、耳石が原因とされています。
朝ベッドから起き上がる際に毎回めまいが起こるという方が受診されるケースなどが典型的です。この病気は耳鼻科での理学療法で改善することも多いです。
全身性の病気や薬の副作用で起きるふらつき
貧血や低血圧、糖尿病といった全身性の病気もふらつきの原因となります。貧血では脳への酸素供給が不足し、立ちくらみやふらつきが起こりやすくなります。特に女性では月経過多や消化管出血による慢性的な貧血が見逃されがちです。
また、降圧薬や抗不安薬、睡眠薬などの副作用でふらつきが生じることもあります。血圧を下げる薬を飲み始めてからふらつきが出るようになった方に対して、薬の種類を変更したり量を調整したりすることで症状が改善した経験が何度もありますので、服用中の薬がある場合は必ず医師に相談してください。
自律神経失調や更年期など原因が幅広いケース
自律神経の乱れや更年期障害、ストレスや睡眠不足なども、ふらつきの原因となります。自律神経失調症では、立ち上がったときの血圧調節がうまくいかず、起立性調節障害として立ちくらみやふらつきが起こります。更年期の方では、ホルモンバランスの変化によって自律神経が不安定になり、めまいやふらつきを訴えるケースが多くみられます。
仕事のストレスが続いていて睡眠も十分に取れていないという方が、慢性的なふらつきで受診されることがあります。こうした場合は、生活習慣の見直しや睡眠の改善、必要に応じて漢方薬などを処方することで、症状が軽快することがあります。
緊急の対応が必要なふらつきの見分け方
ふらつきの中には、命に関わる危険な病気が隠れていることがあります。特に脳卒中や心臓の病気は、発症から治療開始までの時間が予後を大きく左右するため、早期発見と迅速な対応が不可欠です。
ここでは、すぐに救急受診が必要な危険なサインについて解説します。ご自身やご家族にこれらの症状が見られた場合は、迷わず救急車を呼ぶようにしてください。
脳梗塞や急性疾患で見られる危険なサイン
脳梗塞では、突然の激しいめまいやふらつきとともに、片側の手足のしびれや脱力、ろれつが回らない、視野の半分が見えなくなるといった症状が同時に出現します。こうした症状は脳組織が障害されているサインであり、一刻も早い治療が必要です。脳梗塞では、一部の血栓溶解療法が発症から4.5時間以内を対象としており、治療開始が早いほど予後が良くなるとされています。そのため、少しでも疑わしい症状があれば時間にかかわらず迷わず救急車を呼んでください。
すぐに救急受診が必要な症状の具体例
激しいめまいやふらつきで立つことも座ることもできず、吐き気や嘔吐が止まらない場合は、小脳梗塞や脳出血の可能性があります。また、胸痛や動悸、呼吸困難を伴うふらつきは、不整脈や心筋梗塞といった心臓の病気を疑います。
さらに、意識がもうろうとしている、呼びかけに反応が鈍い、けいれんを起こしているといった状態は、脳や心臓の重大な異常を示している可能性があります。こうした場合は、一刻を争う状況ですので、必ず救急車を呼んで速やかに医療機関を受診してください。
ふらつきの診断で行うべき検査と受診の流れ
ふらつきの原因を特定するためには、問診や診察に加えて、必要に応じて各種検査を行います。ここでは、ふらつきで受診した際に行われる問診や検査の流れ、そして診断に至るまでのプロセスについて解説します。受診前にご自身の症状を整理しておくと、診察がスムーズに進みます。
| 検査項目 | 目的 |
|---|---|
| 問診・身体診察 | 症状の詳細、随伴症状、発症時期などを確認 |
| 神経学的検査 | 脳や神経の異常を調べる |
| 血液検査 | 貧血、電解質異常、甲状腺機能などを評価 |
| 心電図 | 不整脈や心臓の異常を調べる |
| 画像検査(CT・MRI) ※他院へ紹介させていただきます | 脳や小脳の異常を詳しく調べる |
| 平衡機能検査 ※他院へ紹介させていただきます | 内耳の機能や平衡感覚を評価 |
問診と一般診察で確認するポイント
問診では、ふらつきがいつから始まったのか、どのような状況で起こるのか、回転性か浮動性か、随伴症状はあるかといった点を詳しく聞き取ります。また、服用中の薬や既往歴、生活習慣なども重要な情報です。
一般診療では、ふらつきの訴えで来院された方に対して、まず座った状態と立った状態での血圧を測定し、起立性低血圧の有無を確認します。また、眼振(目の揺れ)の有無や、歩行の安定性、神経学的所見などを丁寧にチェックすることで、原因の絞り込みを行います。
神経学的検査と画像検査の役割
神経学的検査では、手足の筋力やバランス、感覚、反射などを調べることで、脳や神経の異常を評価します。ロンベルグテストやマン試験といった平衡機能検査も行われます。これらの検査で異常が見つかった場合は、CTやMRIといった画像検査で脳や小脳の詳細な評価を行う必要があります。
過去に、神経学的検査で小脳失調の所見が認められた方に対して、速やかに高次医療機関へ紹介し、MRI検査で小脳梗塞が発見されたケースを経験したことがあります。早期発見により適切な治療を開始できたため、後遺症も最小限に抑えることができました。画像検査は診断に非常に有用ですので、医師が必要と判断した場合は速やかに受けるようにしてください。
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家庭ですぐにできるふらつきの対処法
ふらつきが起こったときは、まず安全を確保して転倒を防ぐことが最優先です。無理に動こうとせず、適切な対処を行うことで症状の悪化を防ぎ、回復を早めることができます。
ここでは、家庭で実践できるふらつきの対処法を具体的に紹介します。ただし、激しい症状や危険なサインがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
| 対処法 | 具体的な方法 |
|---|---|
| 安静にする | 横になり、静かな場所で目を閉じて休む |
| 水分・栄養補給 | 脱水や低血糖を防ぐため、水やスポーツドリンクを飲む |
| 刺激を避ける | 明るい光や大きな音を避け、暗く静かな環境で休む |
| ゆっくり動く | 起き上がるときは急がず、段階的に動く |
横になって安静にする際の注意点
ふらつきが起こったら、まず転倒しないように安全な場所で横になることが大切です。。枕やクッションを使って楽な姿勢を取りましょう。目を閉じて静かに休むことで、平衡感覚の混乱を軽減できます。無理に起き上がろうとすると症状が悪化するため、少なくとも数分から数十分は安静にしてください。
水分と栄養の補給と起立時の工夫
脱水や低血糖がふらつきの原因となることもあるため、水分と栄養の補給も重要です。特に夏場や運動後は脱水になりやすく、血圧が下がってふらつきが起こりやすくなります。水やスポーツドリンクをこまめに飲み、必要に応じて軽い食事を取るようにしましょう。
また、横になった状態から起き上がるときは、急に立ち上がらず、まず座った状態で数十秒待ってから、ゆっくり立ち上がるようにしてください。起立性低血圧によるふらつきを予防できます。
刺激を避ける方法
ふらつきやめまいが起こっているときは、視覚や聴覚の刺激が症状を悪化させることがあります。明るい照明や強い光を避け、部屋を暗くして静かな環境で休むと、症状が和らぎやすくなります。
めまいが強い方に対しては、スマートフォンやテレビの画面を見ないようにアドバイスすることが多いです。視覚的な刺激が平衡感覚をさらに混乱させるため、できるだけ目を閉じて休むことをお勧めします。
市販薬の使い方
市販の酔い止め薬(抗ヒスタミン薬)は、めまいやふらつきに対して一時的に効果がある場合があります。ただし、眠気やふらつきを悪化させる副作用もあるため、使用前に医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
また、市販薬で症状が改善しない場合や、繰り返しふらつきが起こる場合は、必ず医療機関を受診してください。原因を特定せずに市販薬だけで対処していると、重大な病気を見逃す危険があります。
ふらつきを予防する日常生活のポイント
ふらつきは、日常生活の工夫や習慣の改善によって予防できることが多くあります。規則正しい生活や適度な運動、栄養バランスの取れた食事は、平衡感覚や自律神経の働きを整え、ふらつきの発生を減らします。
ここでは、ふらつきを予防するために日常生活で実践できる具体的なポイントを紹介します。無理のない範囲で取り入れて、健康な毎日を送りましょう。
| 予防策 | 具体的な実践方法 |
|---|---|
| 十分な睡眠 | 毎日7〜8時間の質の高い睡眠を確保する |
| バランスの良い食事 | 鉄分、ビタミンB12、葉酸を意識して摂取 |
| 適度な運動 | ウォーキングやバランス訓練を週3回程度 |
| 水分補給 | 1日あたり約1.2〜1.5Lを目安にこまめに飲む(心不全や腎臓病などで水分制限が必要な方は、必ず主治医の指示に従ってください) |
| ストレス管理 | リラックス法や趣味の時間を確保する |
睡眠と栄養で平衡感覚を整える
十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事は、自律神経を安定させ、ふらつきの予防に直結します。睡眠不足は自律神経の乱れを引き起こし、起立性低血圧やめまいの原因となります。毎日決まった時間に就寝・起床し、7〜8時間の質の高い睡眠を確保しましょう。
また、貧血によるふらつきを防ぐため、鉄分やビタミンB12、葉酸を豊富に含む食品を意識的に摂取することが大切です。レバーや赤身の肉、緑黄色野菜、大豆製品などを日々の食事に取り入れるようにしてください。
運動とバランス訓練で再発を防ぐ
適度な運動は、血流を改善し、平衡感覚を鍛えるために効果的です。ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの有酸素運動を週3回程度行うことで、自律神経の働きが整い、ふらつきが起こりにくくなります。
さらに、片足立ちや目を閉じて立つといったバランス訓練を日常に取り入れることで、平衡感覚が鍛えられ、転倒のリスクも減少します。転ばないよう、必ず手すりや壁、いすの背もたれなどにつかまれる安全な場所で行ってください。実践された方からは「ふらつきが減った」「歩くのが安定してきた」といった声をいただいています。
薬の管理と定期受診の徹底
降圧薬や抗不安薬、睡眠薬などの副作用でふらつきが起こることがあるため、薬の管理も重要です。複数の薬を服用している場合は、医師や薬剤師に相談して、ふらつきを起こしやすい薬がないか確認しましょう。
また、定期的に健康診断や血液検査を受けることで、貧血や甲状腺機能異常、電解質異常といったふらつきの原因となる病気を早期に発見できます。当院では、ふらつきの症状がある方に対して、必要に応じて血液検査や心電図検査を実施し、原因の早期発見に努めています。
ふらつきで受診する際のポイント
ふらつきで医療機関を受診する際は、症状の詳細や発症の経緯を正確に伝えることが診断の鍵となります。事前に症状をメモしておくと、診察がスムーズに進み、適切な検査や治療につながります。
ここでは、受診時に伝えるべき情報や、持参すべき資料について具体的に解説します。準備をしっかりして受診することで、診断精度が高まります。
| 伝えるべき情報 | 具体例 |
|---|---|
| いつから症状が出たか | 「3日前の朝から」「昨日の夕方から」 |
| どんな状況で起こるか | 「立ち上がったとき」「頭を動かしたとき」 |
| 随伴症状はあるか | 「吐き気がある」「耳鳴りがする」「しびれがある」 |
| 服用中の薬 | お薬手帳や薬の名前をメモして持参 |
受診時に伝えるべき症状
受診時には、ふらつきがいつから始まったのか、どのような状況で起こるのか、随伴症状はあるかといった点を具体的に伝えることが重要です。例えば、「朝起きてベッドから起き上がるときに毎回ふらつく」「歩いているとフワフワして足元が不安定」といった具体的な表現が役立ちます。
また、片側の手足のしびれや脱力、ろれつが回らない、視野が欠けるといった神経症状があれば、必ず伝えてください。こうした情報は、緊急性の判断や診断の方向性を決める上で非常に重要です。
受診時に持参すべき情報
受診時には、お薬手帳や服用中の薬のリスト、過去の検査結果や健康診断の結果を持参すると、診断がスムーズになります。特に複数の薬を服用している場合は、薬の副作用がふらつきの原因となっている可能性もあるため、必ずお薬手帳を持参してください。
薬の内容を確認することで、降圧薬の過剰投与や利尿薬による脱水が原因であることが判明するケースもあります。正確な情報を提供することが、適切な診断と治療につながります。
よくある質問と回答
ふらつきに関して、多くの方々が抱える疑問や不安について、よくある質問とその回答をまとめました。受診のタイミングや対処法について参考にしてください。
Q1. ふらつきが続いているが、どのくらい様子を見てよいか?
A1. ふらつきが2〜3日続く場合、または日常生活に支障が出る場合は、早めに受診してください。片側のしびれや脱力、ろれつが回らないといった症状がある場合は、すぐに救急受診が必要です。
Q2. ふらつきとめまいの違いは何か?
A2. めまいには回転性(グルグル回る感覚)と浮動性(フワフワ浮く感覚)などさまざまな感じ方があり、「ふらつき」という言葉は人によって指す症状が異なります。一般に回転性めまいは内耳の病気が多い一方で、脳の病気や全身性の病気でも起こりえます。浮動性のめまいも、内耳障害、自律神経の乱れ、貧血や薬の影響など原因は多岐にわたるため、タイプだけで原因を断定することはできません。
Q3. 市販の酔い止め薬を飲んでも大丈夫か?
A3. 一時的な症状緩和には効果がある場合もありますが、眠気やふらつきを悪化させる副作用もあるため、使用前に医師にご相談いただくのが安心です。
Q4. 貧血によるふらつきはどうすれば改善するか?
A4. 鉄分やビタミンB12、葉酸を含む食品を積極的に摂取し、必要に応じて医師の処方による鉄剤やビタミン剤を服用します。貧血の原因を特定するために、血液検査を受けることが重要です。
Q5. 高齢者のふらつきは加齢によるものか?
A5. 加齢によって平衡感覚や筋力が低下することはありますが、脳卒中や不整脈、薬の副作用など治療可能な原因が隠れていることも多いため、必ず医療機関で評価を受けてください。
まとめ
ふらつきは日常生活で誰もが経験する症状ですが、その背景には脳梗塞や脳出血といった重大な病気が隠れていることもあります。回転性めまいや浮動性めまい、眼前暗黒感など、ふらつきのタイプによって原因となる病気が異なるため、症状を正しく見極めることが大切です。
特に、片側の手足のしびれや脱力、ろれつが回らない、激しい頭痛といった危険なサインがある場合は、すぐに救急受診が必要です。また、ふらつきが続く場合や日常生活に支障が出る場合は、早めに医療機関を受診し、原因を特定した上で適切な治療を受けることが重要です。
日常生活では、十分な睡眠とバランスの良い食事、適度な運動を心がけることで、ふらつきの予防につながります。薬の副作用や貧血といった治療可能な原因も多いため、定期的な健康診断や受診を習慣にしましょう。気になる症状があれば、迷わず医師にご相談ください。
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ふらつきの原因を早期に特定し、適切な治療を受けることで、日常生活の質を大きく改善できます。「この症状は大丈夫だろうか」と不安に感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
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