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医療・診療

痛風に効く食べ物とは?おすすめの食材と避けるべき食品を紹介!

痛風の診断を受けた方や、健康診断で尿酸値の高さを指摘された方にとって、毎日の食事は大きな関心事になるかと思います。「何を食べれば良いのか」「どの食品を避けるべきか」といった疑問は、多くの方が抱える共通の悩みです。

当院でも、痛風の方から食事に関するご相談を数多くお受けしています。適切な食事療法は、痛風の症状改善と予防において極めて重要な役割を果たします。

この記事では、痛風に効果的な食べ物と避けるべき食品について、医師の立場から実践的なアドバイスをお伝えします。献立例や外食時の選び方まで、日常生活に役立つ情報を詳しくご紹介していきます。

痛風と食べ物の関係

痛風は、体内の尿酸値が高くなることで関節内に尿酸結晶が蓄積し、激しい痛みを引き起こす疾患です。この尿酸値の上昇には、食事から摂取するプリン体が大きく関わっています。

プリン体は細胞の核に含まれる成分で、体内で代謝される際に尿酸が産生されます。つまり、プリン体を多く含む食品の摂取量が増えれば、血中の尿酸値も上昇しやすくなるのです。

プリン体と尿酸値の関係

痛風の原因となる尿酸値の上昇にはプリン体の過剰摂取が関わっています。しかし、プリン体は単純に制限するだけでなく、どの食品にどの程度含まれているかを理解することが重要です。

プリン体含有量レベル100gあたりのプリン体量代表的な食品例
極めて多い300mg以上鶏レバー、イワシ干物、白子
多い200〜300mg豚レバー、牛レバー、カツオ、アジ干物
やや多い100〜200mg豚肉、牛肉、鶏肉、ほうれん草
少ない100mg未満野菜類、果物類、乳製品、卵

体内での尿酸産生と排出のバランス

多くの方が「プリン体を避ければ大丈夫」と考えがちですが、実際にはより複合的なアプローチが必要です。尿酸値のコントロールには、産生抑制と排出促進の両方が重要なのです。

体内の尿酸は約70〜80%が内因性(体内で産生)、約20〜30%が外因性(食事由来)とされています。そのため、食事改善だけでなく、尿酸の排出を促進する食品の積極的な摂取も大切になります。

痛風におすすめの食べ物と効果的な栄養素

痛風対策において積極的に摂取したい食べ物は、プリン体含有量が少ないだけでなく、尿酸の排出を促進したり、体内環境を整える効果が期待できるものです。

ここからは、当院で実際に皆様にお勧めしている食材を、その効果とともに詳しくご紹介します。

野菜類:アルカリ性食品の代表格

野菜類は痛風対策の基本となる食材群です。多くの野菜はアルカリ性食品に分類され、尿をアルカリ性に傾けることで尿酸の排出を促進します。

  • トマト:抗酸化作用があり、ビタミンCも豊富
  • キャベツ:食物繊維が豊富で腸内環境を整える
  • アスパラガス:利尿作用があり尿酸排出をサポート
  • ほうれん草:葉酸が豊富で代謝機能をサポート
  • 大根:消化酵素が多く含まれ、水分も豊富

果物類:ビタミンCと水分補給の優秀な供給源

果物類は水分とビタミンCが豊富で、尿酸排出促進に効果的です。ただし、果糖の摂りすぎは逆効果となるため、適量を心がけましょう。

果物名100gあたりビタミンC含有量痛風対策への効果
さくらんぼ10mg抗炎症作用・発作予防の一助になる可能性
オレンジ60mgクエン酸による尿アルカリ化
グレープフルーツ36mg利尿作用、代謝促進
キウイフルーツ92mg高いビタミンC含有量

乳製品:低脂肪ヨーグルトや牛乳の活用

乳製品は痛風対策において非常に重要な食品群です。特に低脂肪の乳製品は、尿酸値を下げる効果が研究で報告されています。

当クリニックでも、朝食に低脂肪ヨーグルトを取り入れることを強くお勧めしています。

海藻類と大豆製品:ミネラルと植物性タンパク質

海藻類は強いアルカリ性食品で、わかめや昆布、ひじきなどが代表的です。味噌汁の具材として日常的に取り入れやすく、ミネラル補給にも効果的です。

  • 納豆:プリン体は含むものの適量なら問題なし
  • 豆腐:植物性タンパク質の良質な供給源
  • 味噌:発酵食品として腸内環境改善に貢献
  • 豆乳:牛乳の代替として活用可能

痛風で避けるべき食べ物と注意点

痛風対策では、積極的に摂取したい食品と同じくらい、避けるべき食品を知ることが重要です。特にプリン体含有量の多い食品や、尿酸値上昇を招く可能性のある食品については、十分な注意が必要です。

ここでは、私たちが皆様によくお伝えしている「控えめにしていただきたい食品」について、その理由とともに詳しく解説します。

プリン体が多い魚介類

魚介類の中でも、特に内臓部分や干物類は要注意です。これらの食品は、100gあたり200mg以上のプリン体を含むものが多く、摂取量の調整が必要になります。

食品名100gあたりプリン体含有量摂取時の注意点
イワシ干物305mgできるだけ避ける
アジ干物245mg少量に留める
サバ122mg週1〜2回程度まで
カツオ211mg刺身なら少量で
エビ195mg調理法を工夫する

肉類の内臓系とレバー類

レバーや白子などの内臓系は、極めて高いプリン体含有量を誇るため、痛風の方には基本的にお控えいただいています。実際の受診時の指導では「本当に特別な日以外は避ける」ことをお勧めしています。

  • 鶏レバー:100gあたり312mg(最も高い部類)
  • 豚レバー:100gあたり284mg
  • 牛レバー:100gあたり219mg
  • 白子:100gあたり305mg
  • 砂肝:100gあたり142mg

アルコール類

アルコールの中でも、ビールは特に問題となります。プリン体を含むだけでなく、アルコール自体が尿酸値を上昇させる作用があるためです。

当院でも「ビールをやめたら尿酸値が下がった」という方が非常に多くいらっしゃいます。アルコールの摂取に関して心がけることは非常に大切です。

健康そうでも要注意な食品

健康に良いとされる食品の中にも、痛風の方が注意すべきものがあります。これらの食品について正しい知識を持つことで、バランスの取れた食事療法が可能になります。

食品名注意点摂取の目安
干し椎茸乾燥により濃縮、プリン体多めだし程度の使用まで
ブロッコリー野菜の中では比較的プリン体多め1日100g程度まで
カリフラワー約57mg/100gとやや多め他の野菜とバランス良く

痛風対策の実践的なメニュー例と水分摂取

理論を理解したら、次は実践です。痛風に配慮した食事を継続するためには、家族も一緒に楽しめる献立作りと、効果的な水分摂取方法を身に付けることが重要です。

当クリニックでは、皆様に「無理なく続けられる食事法」をお伝えしており、多くの方が実際に生活に取り入れて成果を上げています。

1日の理想的な献立例

痛風対策の献立作りでは、プリン体制限と栄養バランスの両立が鍵となります。以下に、実際に当院でお勧めしている1日の献立例をご紹介します。

食事メニュー例ポイント
朝食全粒粉パン・野菜スープ・低脂肪ヨーグルト・果物乳製品と野菜でアルカリ性に
昼食ご飯・味噌汁(わかめ・豆腐)・焼き魚(少量)・野菜サラダ魚は週2〜3回程度に調整
夕食ご飯・具だくさん味噌汁・鶏胸肉のソテー・温野菜・海藻サラダ鶏胸肉のプリン体は中等量
間食ナッツ少量・フルーツ・水分補給果糖の摂りすぎに注意

忙しい方向けの簡単調理法

実際の診療では、「時間がなくて料理が大変」というお声をよく伺います。そこで、忙しい方でも実践しやすい調理法をご提案しています。

  • 蒸し料理:野菜の栄養を逃さず、油分も控えめ
  • 煮込み料理:大量に作って冷凍保存可能
  • サラダボウル:生野菜と蒸し野菜の組み合わせ
  • スープ類:水分補給も同時にできて一石二鳥
  • グリル調理:余分な脂を落としながら調理

水分摂取の重要性と実践方法

尿酸の排出促進には、1日2リットル以上の水分摂取が推奨されています。しかし、一度に大量に飲むのではなく、こまめに摂取することが大切です。

基本的な意識として、起床時にコップ1杯、食事の30分前にコップ1杯、就寝前にコップ1杯を取り入れ、日中も定期的に水分補給を行うようにしてください。

外食時のメニューの選び方

外食が多い方からは「何を選べば良いかわからない」というご相談をよく受けます。そこで、店舗タイプ別におすすめのメニューと避けたいメニューの例を表にまとめました。

店舗タイプおすすめメニュー避けたいメニュー
和食レストラン野菜中心の定食・豆腐料理内臓系・干物・刺身の盛り合わせ
ファミリーレストランサラダバー・グリルチキンビーフステーキ・レバー料理
コンビニサラダ・おにぎり・ヨーグルト揚げ物・加工肉類

よくある質問と回答

痛風の食事療法について、私たちが皆様からよくいただくご質問にお答えします。日常生活で抱えやすい疑問や不安を解消し、より実践的な食事管理ができるよう支援いたします。

Q1. 完全にプリン体を避ける必要がありますか?

A. 完全に避ける必要はありません。重要なのは1日の総摂取量を400mg以下に抑えることです。極端な制限はかえって栄養バランスを崩し、継続が困難になります。プリン体の多い食品も、量を調整すれば摂取可能です。

Q2. 果物の果糖は痛風に悪影響ですか?

A. 果糖の過剰摂取は尿酸値上昇の原因となりますが、果物に含まれる程度の量であれば問題ありません。1日200g程度(りんご1個分)を目安に、ビタミンCや水分補給の観点からむしろ積極的に摂取していただきたい食品です。

Q3. アルコールは全て禁止すべきでしょうか?

A. 適量であれば大きな問題はないことがほとんどですが、ビールは避け、1日の純アルコール量を20g以下(日本酒1合程度)に抑えることをお勧めします。また、飲酒時は必ず水分を多めに摂取してください。

Q4. 外食が多いのですが、どう対処すればよいですか?

A. 外食時は「野菜から食べる」「汁物を追加する」「魚や肉は少なめにしてもらう」などの工夫が有効です。また、コンビニサラダやヨーグルトを追加して栄養バランスを整えることも有効です。完璧を求めず、できる範囲での調整を心がけましょう。

Q5. 水分摂取で注意すべき点はありますか?

A. 腎臓や心臓に疾患がある方は、医師と相談の上で水分摂取量を決定してください。健康な方でも、一度に大量摂取せず、こまめに分けて飲むことが大切です。また、アルコールは利尿作用があるため、水分補給にはカウントしないでください。

まとめ

痛風に効果的な食べ物と避けるべき食品について、実践的な観点から詳しくご紹介してきました。重要なポイントは、完全な制限ではなく、バランスの取れた食事管理を継続することです。

野菜類、果物類、低脂肪乳製品を積極的に摂取し、プリン体の多い内臓系や干物類は控えめにする。そして1日2リットル以上の水分摂取を心がけることで、尿酸値の安定化が期待できます。

食事療法は一日にして成らず、継続こそが最も重要な要素です。無理のない範囲で少しずつ改善し、健康的な食生活を維持していきましょう。気になる症状や食事に関するご不安がある場合は、お気軽に医療機関にご相談ください。

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