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腎不全に最適な食事とは?おすすめメニューと避けるべき食品

腎不全と診断されると、多くの方が「何を食べていいのかわからない」という不安を抱えられます。当院でも、腎機能の低下を指摘された皆様から「普段の食事をどう変えればよいのか」「家族の食事をどう作ればよいのか」といったご相談を数多くいただきます。

腎不全の食事療法は、病気の進行を抑え、合併症を予防するために極めて重要です。しかし、過度な制限は栄養失調や筋肉量減少を招く恐れもあるため、正しい知識に基づいた食事管理が必要です。

本記事では、腎不全の皆様とそのご家族に向けて、具体的なメニュー例から避けるべき食品、実践的な調理のコツまで、医師の立場から詳しく解説いたします。正しい食事療法で、腎臓の負担を軽減し、より良い生活を送るためのヒントをお伝えします。

腎不全における食事療法の原則

腎不全の食事療法は、腎臓の機能低下に合わせて栄養素の摂取量を調整することが基本となります。腎臓は体内の老廃物を排出し、水分・電解質のバランスを保つ重要な臓器です。機能が低下すると、これらの調整能力が失われるため、食事で摂取する栄養素の量をコントロールする必要があります。

私たちが診療で重視しているのは、病期に応じた段階的な食事療法です。慢性腎臓病(CKD)はステージ1から5まで分類され、各段階で推奨される食事内容が異なります。

エネルギー(カロリー)摂取量

腎不全の食事療法で最も大切なのは、適切なエネルギー摂取量の維持です。標準体重1kgあたり25〜35kcal/日が目安となり、体重60kgの方であれば1500〜2100kcal/日となります。

体重必要エネルギー量(kcal/日)活動量による調整
50kg1250〜1750軽労作なら下限、重労作なら上限
60kg1500〜2100デスクワーク中心なら1600〜1800
70kg1750〜2450立ち仕事なら1900〜2200

タンパク質制限

タンパク質の代謝産物である尿素窒素やクレアチニンは腎臓から排出されるため、腎機能低下時にはタンパク質の制限が必要です。しかし、過度な制限は筋肉量減少や免疫力低下を招くため、主治医との密な連携が欠かせません。

一般的にはCKDステージ3以降の方に対して、標準体重1kgあたり0.6〜1g/日程度のタンパク質制限が基本とされています。ただし、透析導入前後では制限内容が大きく変わるため、定期的な見直しが重要です。

塩分・ナトリウム制限

腎機能が低下すると、余分な塩分を排出する能力が低下し、むくみや血圧上昇の原因となります。日本高血圧学会では6g未満/日、WHO基準では5g未満/日が推奨されています。

塩分量の目安は下記となり、6g未満に制限するのは意外と難しいと感じる方が多いデス。

  • 市販の弁当1個で約3〜4gの塩分
  • 味噌汁1杯で約1.2〜1.5gの塩分
  • 醤油小さじ1杯で約0.9gの塩分
  • 梅干し1個で約1.8gの塩分

腎不全におすすめの食事メニュー

ここからは、腎不全におすすめの具体的なメニュー例をご紹介します。60歳男性(体重60kg、CKDステージ3)を想定した一週間の献立例として、朝昼晩の食事内容を詳しく解説いたします。

毎日の食事作りで悩まれているご家族からも「具体的な献立があると助かる」というお声をいただくため、市販品を活用した実践的なメニューも含めました。

朝食のメニュー例

朝食は一日のエネルギー源となる重要な食事です。パンを主体とした洋食スタイルは、和食に比べて塩分を控えやすいメリットがあります。

メニュー例エネルギー(kcal)調理のポイント
食パン6枚切り1枚+無塩バター約200市販の低塩パンを選ぶ
スクランブルエッグ(卵1個分)約120塩は使わず、こしょうで味付け
キャベツとレタスのサラダ約30ノンオイルドレッシング使用
牛乳180mL約120カルシウム補給も兼ねる

昼食のメニュー例

昼食は外食や市販品を利用される方も多いため、選び方のコツをお伝えします。私たちが推奨しているのは、主食・主菜・副菜のバランスを意識した組み合わせです。

コンビニエンスストアでも入手できる食品を活用した昼食例をご紹介します。栄養成分表示を確認し、塩分相当量が2.0g以下の製品を目安に商品を選ぶことが重要です。

  • おにぎり1個(梅干しなし):塩分約1.0g
  • サラダチキン(プレーン):塩分約1.2g
  • 野菜サラダ(ドレッシング別添え):塩分約0.3g
  • 無糖ヨーグルト:塩分約0.1g

夕食のメニュー例

夕食は家庭で調理する機会が多いため、調理方法の工夫で塩分やタンパク質をコントロールできます。当院でよくお伝えしているのは、「出汁を効かせた薄味調理」の技術です。

メニュー例主な栄養素調理の工夫
ご飯150gエネルギー源白米に雑穀を少量混ぜる
鶏むね肉の蒸し焼き80g良質なタンパク質塩の代わりにハーブで風味付け
茹でほうれん草のごま和え鉄分・ビタミン茹でこぼしでカリウムを除去
わかめとタマネギの味噌汁水分・ミネラル減塩味噌使用、具材多めでボリューム感

腎不全で避けるべき食品

腎不全の食事療法では、腎臓に負担をかける食品を適切に制限することが重要です。ただし、完全に摂取禁止というわけではなく、量を調整しながら上手に付き合うことが大切です。

当院では、初診時に「好きな食べ物を全て諦めなければならないのでしょうか」というご質問をよくいただきます。そんな時は必ず「工夫次第で楽しめる食事は多くあります」とお答えしています。

高塩分の食品

塩分の多い食品は、むくみや血圧上昇の原因となるため、特に注意が必要です。加工食品や調味料には予想以上に多くの塩分が含まれています。

食品名塩分相当量(g)代替案・工夫
カップラーメン1個5.0〜6.0スープを残す、低塩商品選択
漬物きゅうり3切れ1.0〜1.5浅漬けや水洗いで塩分除去
ハム・ソーセージ類50g1.5〜2.0無塩ハム、鶏むね肉で代用
市販の弁当1個3.0〜5.0手作り弁当、塩分表示確認

高タンパク質の食品

タンパク質は体に必要な栄養素ですが、腎機能低下時には摂取量の調整が必要です。タンパク質は総量の調整が最も重要であり、動物性・植物性のどちらか一方が絶対に良い・悪いというわけではありません。一般には、必要量の範囲で卵・魚・肉・乳製品などの「良質なタンパク質」を確保しつつ、豆類や穀類などの植物性タンパクもバランス良く取り入れることが勧められます。カリウムやリンの値により、適切な割合は個別に判断されます。

  • 赤身肉(牛肉・豚肉):週2〜3回程度に制限
  • 魚類:週3〜4回程度、白身魚を中心に
  • 卵:1日1個程度を目安に
  • 乳製品:牛乳コップ1杯程度なら大きな問題にはなりにくい
  • 大豆製品:豆腐半丁程度を適量として

カリウム・リン制限が必要な食品

CKDステージ4以降では、カリウムとリンの制限も重要になってきます。野菜の下処理によってカリウムを減らすことができるため、調理方法を工夫しましょう。

私たちがよくお伝えしているのは「茹でこぼし法」です。野菜を小さく切って多めのお湯で茹で、茹で汁は捨てることでカリウムを30〜50%減らすことができると言われています。

高カリウム食品含有量(mg/100g)調理での工夫
バナナ3601/2本程度に制限
ほうれん草690茹でこぼしで約300に減少
じゃがいも410水にさらしてから調理
トマト210加熱調理で摂取量調整

実践的な調理テクニック

腎不全の食事療法を継続するためには、美味しさを保ちながら制限を守る調理技術が欠かせません。当院の栄養指導では、「制限食=味気ない食事」というイメージを払拭していただくため、様々な調理テクニックをお伝えしています。

実際に「こんなに美味しく作れるなんて知らなかった」「家族も一緒に食べられるメニューが増えた」といったお声をいただくこともあり、私たちも大変うれしく思っています。

出汁を活用した減塩調理法

日本料理の基本である出汁を効果的に使うことで、塩分を減らしても満足感のある味付けが可能になります。昆布や煮干し、鰹節から取った天然の出汁は、うま味成分が豊富で塩分に頼らない美味しさを実現できます。

出汁の種類特徴料理
昆布出汁上品な甘味、ナトリウム控えめ野菜の煮物、吸い物
煮干し出汁コクがある、魚の風味味噌汁、煮魚
野菜出汁自然の甘味、カリウム注意スープ、リゾット

香辛料・ハーブによる風味づけ

塩分の代わりに香辛料やハーブを使うことで、食事の満足度を大幅に向上させることができます。よくお勧めすることが多いのは、こしょう、にんにく、生姜、レモン汁などの天然の調味料です。

  • こしょう:肉料理や炒め物の風味付けに最適
  • にんにく:すりおろして少量使用、食欲増進効果
  • 生姜:魚の臭み消し、体を温める効果
  • レモン汁:さっぱりとした酸味で塩分感をカバー
  • バジル・パセリ:洋風料理の風味付けに

市販食品の上手な選び方

忙しい日常では市販食品も活用したいものです。栄養成分表示を読み取ることで、腎臓に優しい商品を選ぶことができます。

選択基準
塩分相当量1食2.0g以下
タンパク質1食15g以下
カリウム制限期は300mg以下

外食・コンビニ食品における注意点

現代の生活では外食やコンビニエンスストアの利用を完全に避けることは困難です。しかし、適切な選択と工夫により、腎臓に配慮した食事を外でも楽しむことができます。

当院に通院されている方の中には、お仕事の関係で外食が多い方もいらっしゃいます。そのような方々には「完全に諦めるのではなく、賢く選択する方法」をお伝えし、実際に良好な検査結果を維持されている方も多くいらっしゃいます。

外食時の工夫

外食チェーン店では、栄養成分情報が公開されている場合が多く、事前に確認してから注文することができます。定食スタイルの和食レストランでは、ご飯の量を調整し、味噌汁を控えめにすることで、比較的バランスの良い食事が可能です。

料理ジャンルおすすめメニュー避けるべきメニュー
和食焼き魚定食(味噌汁少なめ)煮魚、照り焼き、うどん・そば
洋食グリルチキンサラダハンバーグ、ピザ、パスタ
中華蒸し料理、野菜炒めラーメン、チャーハン、麻婆豆腐

コンビニ食品での工夫

コンビニエンスストアの商品も年々改良され、健康志向の商品が増えています。大切なのは「組み合わせで栄養バランスを整える」という考え方です。

  • サラダチキン(プレーン):高タンパク、低塩分
  • カットサラダ:野菜不足解消、ドレッシング別添えを選択
  • おにぎり:具材を選べば塩分調整可能
  • 無糖ヨーグルト:カルシウム補給、プロバイオティクス効果
  • ナッツ類(無塩):良質な脂質、適量摂取

外食時の実践的な注意点

外食時に気をつけていただきたいのは、「見えない塩分」の存在です。調理過程で使用される調味料や、食材自体に含まれる塩分は、味覚だけでは判断が困難です。

また、外食頻度の多い方には「外食日記」の記録をお勧めします。食べたメニューと翌日の体重変化を記録することで、塩分摂取量の目安を把握できるようになります。

ポイント対策効果
スープ・汁物は飲み切らない具材中心に摂取塩分を30〜40%カット
調味料は後付けで調整醤油・ソースは別皿で使用量を自分でコントロール
野菜を先に食べるサラダから食事開始血糖値上昇抑制、満腹感

よくある質問と回答

Q: 腎不全でも外食を楽しめますか?

A: はい、工夫次第で外食を楽しむことは十分可能です。当院かかりつけの皆様にも「完全に諦める必要はない」とお伝えしています。ポイントは事前の情報収集と適切な選択です。栄養成分表示のある店舗を選び、スープ類を控えめにする、調味料を後付けにするなどの工夫で、腎臓への負担を軽減できます。月1〜2回程度の外食であれば、翌日の食事で調整することも可能です。

Q: 家族と同じ食事を作るのが大変です。どうすればよいでしょうか?

A: 家族みんなが同じメニューを楽しめる「取り分け調理」をお勧めしています。基本の料理を薄味で作り、制限のない家族は後から調味料で味を調整する方法です。例えば、野菜炒めを作る際、最初は塩こしょうで軽く味付けし、取り分けた後に家族分にはソースを追加するといった具合です。この方法なら調理の手間も軽減され、家族全員の健康にもプラスになります。

Q: 水分制限がある場合、どの程度まで摂取して良いでしょうか?

A: 水分制限は腎不全の病期や個人の状態によって大きく異なるため、必ず主治医の指示に従ってください。一般的にはCKDステージ4〜5で制限が始まり、1日1〜1.5L前後となることが多いですが、これは食事中の水分も含みます。体重測定による水分管理をお勧めする場合もあります。のどの渇きがつらい時は、氷を少量口に含む、うがいをするなどの工夫が効果的です。

Q: サプリメントは摂取しても大丈夫でしょうか?

A: 腎不全の方のサプリメント摂取は非常に注意が必要です。特にビタミンやミネラル系のサプリメントには、腎臓に負担をかける成分が含まれている場合があります。市販のマルチビタミンにはカリウムやリンが多量に含まれていることもあり、腎機能低下時には危険です。必要な栄養素は食事から摂取することを基本とし、サプリメントの使用については必ず医師にご相談ください。

Q: 透析導入前と後で食事内容は変わりますか?

A: はい、透析導入により食事制限の内容は大きく変わります。透析前は腎臓の機能を温存するための「保存的治療」として厳格な制限が必要ですが、透析開始後は人工的に老廃物除去を行うため、むしろ十分な栄養摂取が重要になります。特にタンパク質は透析で失われるため、導入後は積極的な摂取が推奨されます。ただし、水分や塩分の制限は継続されるため、透析スケジュールに合わせた管理が必要です。透析導入前後では全く異なる食事指導となるため、医療チームと密に連携していくことが大切です。

まとめ

腎不全の食事療法は、病気の進行を抑え、より良い生活を送るための重要な治療法です。エネルギー摂取量の維持、適切なタンパク質制限、塩分制限を基本とし、病期に応じた段階的なアプローチが必要です。

「制限ばかりで楽しみがない」と感じられる方も多いのですが、調理方法の工夫や食材選択のコツを覚えることで、満足度の高い食事は十分に実現可能です。出汁やハーブを活用した減塩調理、野菜の下処理によるカリウム除去など、実践的なテクニックを身につけることが成功への近道となります。

外食や市販食品も完全に避ける必要はなく、栄養成分表示を確認し、賢い選択をすることで社会生活と治療の両立が可能です。最も大切なのは、医師や管理栄養士といった専門職との継続的な相談であり、個々の状態に合わせた食事療法を実践していくことです。

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監修医師:峰岸 真史
医師/医療法人社団峰真会 理事長。内科・皮膚科・アレルギー科を専門とするステーションクリニック東大宮(さいたま市見沼区)の創業者であり、開院後4年間で来院者数は35,000人超。国内外の診療ガイドラインや学術論文を根拠にしつつ、日々の診療で得た知見を分かりやすくまとめ、皆様に医療をもっと身近に感じていただけるような記事作成を心がけています。
[所属学会]日本内科学会、日本アレルギー学会、日本循環器学会、日本呼吸器学会、日本消化器病学会、日本消化管学会、日本外科学会、日本臨床外科学会、日本美容皮膚科学会

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