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医療・診療

吐き気、胸焼け症状の原因と治療法!考えられる病気は?

食事の後に胸がムカムカしたり、酸っぱいものが上がってくるような感覚に悩まされていませんか?胸焼けや吐き気は多くの方が経験する症状ですが、長期間続く場合は重大な病気のサインかもしれません。

当院でも、「最近胸焼けがひどくて夜も眠れない」「食事をするたびに吐き気がする」といったご相談を日々いただいています。症状が軽いからといって放置していると、食道がんなどの深刻な病気に発展するリスクもあります。

この記事では、胸焼けや吐き気の主な原因となる病気や、適切な治療法について詳しく解説します。実際の症例も交えながら、皆様が安心して適切な対処ができるよう、わかりやすくお伝えしていきます。

胸焼けと吐き気の症状について理解しよう

胸焼けと吐き気は、消化器系の不調を示す代表的な症状です。まずは、これらの症状がどのようなメカニズムで起こるのか、基本的な知識を身につけましょう。正しい理解があることで、症状の重要性を適切に判断できるようになります。

胸焼けとは何か

胸焼けは、胃酸が食道に逆流することで胸や喉が焼けるように感じる症状です。正式には「heartburn」と呼ばれ、胸の奥がヒリヒリと痛んだり、酸っぱい液体が口まで上がってくる感覚が特徴的です。

健康な状態では、食道と胃の境界にある下部食道括約筋という筋肉が、胃酸の逆流を防いでいます。しかし、この機能が低下したり、胃酸の分泌が過剰になったりすると、強い酸性の胃液が食道に逆流し、粘膜を刺激して胸焼けが生じます。

吐き気のメカニズム

吐き気は、脳の嘔吐中枢が刺激されることで起こる症状です。胃の運動機能の低下や炎症、消化不良などが原因となって、胃から脳への神経伝達により吐き気が引き起こされます。

胸焼けと吐き気は密接に関連しており、胃食道逆流症や慢性胃炎などの病気では、両方の症状が同時に現れることが多くあります。消化機能低下により食べ物が胃に停滞し、それが逆流して胸焼けを引き起こすとともに、胃の不快感が吐き気として感じられるのです。

症状の特徴と重要なサイン

胸焼けや吐き気には、注意すべき特徴があります。以下の表で、一般的な症状と危険なサインを整理しました。

症状の種類一般的な特徴危険なサイン
胸焼け食後30分〜2時間後に発生、横になると悪化数週間にわたり継続、夜間の激しい症状
吐き気食事に関連して一時的に発生持続的な吐き気、体重減少を伴う
その他の症状軽度の胃もたれ、げっぷ血便、嚥下困難、胸の違和感

当院では、症状が数週間にわたり続く場合や、上記のような危険サインがある場合には精密検査をお勧めすることが多いです。早期発見により、重篤な病気への進行を防ぐことができる場合があるためです。

胸焼けと吐き気の主な原因となる病気

胸焼けや吐き気を引き起こす病気は多岐にわたります。ここでは、特に頻度の高い疾患について詳しく解説していきます。それぞれの病気の特徴を理解することで、ご自身の症状がどの病気に該当する可能性があるかを把握できるでしょう。

逆流性食道炎(胃食道逆流症)

逆流性食道炎は、胸焼けと吐き気の最も代表的な原因として知られています。日本人の約10〜20%にみられるとされ、現代社会では特に増加傾向にあります。

この病気では、下部食道括約筋の機能低下により胃酸が頻繁に食道に逆流し、食道粘膜に炎症を起こします。食後の胸焼け、酸っぱいげっぷ、夜間の咳なども特徴的な症状です。肥満や妊娠、加齢などが発症リスクを高めます。

慢性胃炎とピロリ菌感染

慢性胃炎は、胃粘膜の持続的な炎症により胃もたれや吐き気を引き起こします。特にピロリ菌感染による慢性胃炎は、放置すると萎縮性胃炎や胃がんのリスクを高めるため注意が必要です。

ピロリ菌は胃酸を中和する物質を産生し、胃の酸性環境を変化させます。これにより消化機能が低下し、食後の膨満感や早期満腹感、みぞおちの痛みなどの症状が現れやすくなります。

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、内視鏡検査で異常が見つからないにも関わらず、胃もたれや吐き気などの症状が2ヶ月以上続く病気です。ストレス原因による胃の運動機能低下が主な原因とされています。

近年では、職場でのストレスや不規則な生活習慣により、この病気に悩まされる方が増加しています。暴飲暴食を控えることや規則正しい食生活が症状改善の鍵となります。

その他の重要な疾患

以下の表では、胸焼けや吐き気を引き起こすその他の疾患をまとめました。

疾患名主な症状特徴
胃潰瘍・十二指腸潰瘍みぞおちの痛み、吐き気、食欲不振空腹時や夜間の痛みが特徴的
食道裂孔ヘルニア胸焼け、嚥下困難、胸の違和感加齢により発症リスクが上昇
感染性胃腸炎急性の吐き気、嘔吐、腹痛、下痢ウイルスや細菌感染が原因
胆石症右上腹部痛、吐き気、脂っこい食事後の悪化食事内容と症状の関連性が強い

当院では、これらの疾患を正確に診断するため、問診や診察と適切な検査を組み合わせて診療を行っています。症状の背景にある病気を特定することが、効果的な治療への第一歩です。

症状のセルフチェックと受診の目安

胸焼けや吐き気の症状を適切に評価し、受診の必要性を判断することは重要です。ここでは、ご自身で症状をチェックする方法と、医療機関を受診すべきタイミングについて詳しく説明します。適切な自己判断により、重大な病気の見逃しを防ぎましょう。

症状の重症度チェックリスト

以下のチェックリストを使用して、ご自身の症状の重症度を評価してみてください。該当する項目が多いほど、医療機関の受診が望ましい状態です。

  • 胸焼けや吐き気が数週間にわたり継続している
  • 症状により日常生活や仕事に支障をきたしている
  • 夜間に症状が悪化し、睡眠が妨げられる
  • 市販薬を服用しても症状が改善しない
  • 体重減少や食欲不振を伴っている
  • 嚥下困難や胸の違和感がある
  • 血便や黒色便が見られる
  • 家族に胃がんや食道がんの既往歴がある

当院でも、初診の際にはこのような項目の有無により症状の緊急性を評価しています。

緊急受診が必要な症状

以下の症状が現れた場合は、緊急に医療機関を受診する必要があります。これらは重篤な疾患のサインである可能性が高く、迅速な対応が求められます。

緊急症状考えられる疾患対応
激しい胸痛と吐き気心筋梗塞、解離性大動脈瘤救急外来への即時受診
大量の血液を含む嘔吐食道静脈瘤破裂、消化管出血救急車を呼び救急搬送
突然の激しい腹痛胃穿孔、腸閉塞外科的緊急処置が必要
意識障害を伴う症状重度の脱水、代謝異常集中治療が必要な状態

これらの緊急症状を見逃すことなく、適切なタイミングで専門医療機関を受診することが、命に関わる合併症を防ぐ重要なポイントとなります。

年齢・性別による注意点

胸焼けや吐き気の症状は、年齢や性別により注意すべき点が異なります。特に高齢者や妊娠中の方は、症状の背景にある疾患が複雑になりやすいため、より慎重な評価が必要です。

50歳以上の方では、食道がんや胃がんのリスクが高くなるため、軽度の症状でも内視鏡検査が推奨されます。また、妊娠中の方は、ホルモンの影響で逆流性食道炎になりやすく、使用できる薬剤にも制限があるため、専門医との相談が重要になります。

効果的な治療法と対処方法

胸焼けや吐き気の治療は、原因となる疾患に応じて適切な方法を選択することが重要です。ここでは、生活習慣の改善から医学的治療まで、段階的なアプローチについて詳しく解説します。早期の適切な治療により、症状の改善と合併症の予防が期待できます。

生活習慣改善による基本的対策

生活習慣の見直しは、胸焼けや吐き気の治療において最も基本的で重要な対策です。薬物療法と並行して行うことで、治療効果を大幅に向上させることができます。

食事面では、脂っこい食べ物や刺激物、アルコールを控えることが重要です。また、食後すぐに横にならず、就寝前2〜3時間は食事を避けることで、胃酸の逆流を防げます。体重管理も重要で、肥満は腹圧を上昇させ症状を悪化させます。

当院では、多くの方に以下のような生活指導を行い、良好な結果を得ています。

  • 1回の食事量を減らし、食事回数を増やす
  • よく噛んでゆっくりと食事をする
  • 規則正しい食事時間を心がける
  • ストレス管理と適度な運動を取り入れる
  • 禁煙・節酒を実践する
  • 就寝時は上半身をやや高くして休む

市販薬による初期対応

軽度の胸焼けや吐き気に対しては、適切な市販薬の使用でも症状緩和できる場合があります。ただし、市販薬は一時的な症状緩和を目的とし、長期間の継続使用は避けるべきです。

薬剤の種類効果使用上の注意
H2ブロッカー胃酸分泌を抑制し胸焼けを改善長期間の連続使用は避ける
制酸剤胃酸を中和し即効性がある他の薬との相互作用に注意
胃腸薬(総合薬)複数の症状を同時に改善含有成分を確認して選択
制吐剤吐き気を直接的に抑制原因疾患の治療も重要

医療機関での専門的治療

症状が改善しない場合や重篤な疾患が疑われる場合は、医療機関での専門的な治療が必要となります。適切な診断に基づく治療により、根本的な症状改善と合併症予防が可能になります。

医療機関では、プロトンポンプ阻害薬(PPI)による強力な胃酸分泌抑制や、胃腸の運動機能を改善する薬剤の使用を行います。病状に応じて内視鏡検査が必要になる場合があります。ピロリ菌感染が確認された場合は、除菌療法による根本的治療が必要です。

※当院では内視鏡検査やピロリ菌の検査・除菌は行っておりませんので、必要に応じて近隣の病院などを紹介させていただきます

実際の治療例とその効果

当院で経験した実際の症例をご紹介します。45歳男性の方で、3か月間続く食後の胸焼けと夜間の咳に悩まされていました。市販の胃薬を服用しても症状が改善せず、仕事への集中力低下により受診されました。

他院に紹介し内視鏡検査を受けていただいた結果、中等度の逆流性食道炎と診断され、PPIによる内服治療を開始しました。同時に、食生活の改善指導と体重減量のサポートを行いました。治療開始から4週間で胸焼けは大幅に改善し、8週間後には夜間の咳もほぼ消失しました。現在も定期的なフォローアップを継続し、良好な状態を維持しています。

放置することのリスクと予防法

胸焼けや吐き気を放置することは、将来的に深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。ここでは、症状を軽視することのリスクと、効果的な予防法について詳しく解説します。早期の対応と継続的な予防により、重篤な合併症を防ぐことができます。

長期放置による合併症

胸焼けや吐き気を長期間放置すると、一部の方で食道がんをはじめとする重篤な疾患に進展するリスクが高まります。特に逆流性食道炎が持続すると、食道粘膜の変性により前がん状態となることがあります。

バレット食道は、長期間の胃酸逆流により食道の粘膜が胃の粘膜に置き換わった状態です。この状態から食道がんに進展する確率は、正常な食道と比較して約30〜50倍高いとされています。また、慢性的な炎症により食道狭窄や出血などの合併症も生じる可能性があります。

予防のための日常的取り組み

効果的な予防には、日常生活における継続的な取り組みが重要です。予防は治療よりも費用対効果が高く、生活の質を維持するために最も重要な要素となります。

  • 規則正しい食事時間の維持と適切な食事内容の選択
  • 適正体重の維持と定期的な運動習慣の確立
  • ストレス管理技術の習得と実践
  • 禁煙・節酒の徹底
  • 定期的な健康診断と消化器系検査の受診
  • 症状の変化を記録し、早期の医療相談を心がける

私たちは予防的アプローチも重視し、定期的なフォローアップにより症状の再発防止に努めています。予防的介入により、多くの方で症状の悪化を防ぎ、生活の質を改善することができています。

症状の原因の管理

胸焼けや吐き気をもたらす原因を理解し、適切に管理することが重要です。以下の表に、これらの症状の主要な原因と対策をまとめました。

症状の原因影響対策
肥満腹圧上昇により胃酸逆流が悪化食事制限と運動による体重管理
喫煙食道括約筋機能低下、胃酸分泌促進禁煙外来での専門的支援
過度の飲酒胃粘膜の炎症と消化機能低下適量飲酒または断酒
慢性ストレス胃腸の運動機能障害リラクゼーション技術の習得

当院では、皆様の症状や環境に応じた継続的なサポートにより、長期的な健康維持を支援しています。

よくある質問と回答

Q: 胸焼けがある時に食べてはいけない食品はありますか?

A: 胸焼けを悪化させる食品として、脂っこい食べ物、柑橘類、トマト、チョコレート、コーヒー、アルコール、香辛料などが挙げられます。これらの食品は胃酸分泌を促進したり、食道括約筋を緩めたりするため症状を悪化させます。症状がある間は控えめにし、徐々に様子を見ながら摂取量を調整することをお勧めします。

Q: 市販の胃薬を飲んでも効果がない場合、どうすればよいですか?

A: 市販薬で改善しない場合は、医療機関の受診をお勧めします。処方薬の方が効果が強く、また正確な診断を行うことで、適切な治療方針を決定できます。当院でも、市販薬で改善しない方には内視鏡検査を実施し、多くの方で根本的な改善を達成しています。

Q: 胸焼けと心臓の病気は関係がありますか?

A: 胸焼けの症状は時として心筋梗塞や狭心症などの心疾患と類似することがあります。特に、安静時の胸部不快感、冷汗、息切れを伴う場合は心疾患の可能性も考慮する必要があります。症状の区別が困難な場合は、心電図検査や血液検査により鑑別診断を行います。

Q: 妊娠中の胸焼けは赤ちゃんに影響しますか?

A: 妊娠中の胸焼けは母体のホルモン変化により起こりやすくなりますが、直接的に胎児への影響はありません。ただし、症状がひどい場合は母体の栄養摂取に支障をきたす可能性があります。妊娠中でも安全に使用できる薬剤があるため、医療機関に相談の上で適切な治療を受けることをお勧めします。

Q: ストレスと胃の症状にはどんな関係がありますか?

A: ストレスは胃腸の運動機能や胃酸分泌に大きく影響します。慢性的なストレスにより機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群などの疾患が引き起こされることがあります。ストレス管理のために、規則正しい生活、適度な運動、リラクゼーション技術の習得が有効です。必要に応じて心療内科との連携も検討します。

まとめ

胸焼けと吐き気は、多くの方が経験する症状ですが、長期間続く場合は重大な病気のサインである可能性があります。逆流性食道炎や慢性胃炎、ピロリ菌感染など、様々な疾患が原因となることを理解し、適切な対応を取ることが重要です。

症状が数週間にわたり継続する場合や、日常生活に支障をきたす場合は、必ず医療機関での精密検査を受けることをお勧めします。早期診断と適切な治療により、症状の改善だけでなく、食道がんなどの重篤な合併症の予防が可能となります。

生活習慣の改善と継続的な健康管理により、胸焼けや吐き気は予防できる症状です。規則正しい食生活、体重管理、ストレス対策を心がけ、定期的な健康チェックを受けることで、長期的な健康維持を図りましょう。

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