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失神の原因は?突然の発作を防ぐために知っておくべきこと

突然意識を失って倒れてしまう失神は、誰にでも起こりうる身近な症状です。実際に、全人口の少なくとも30%以上の方が生涯に1回以上は何らかの一過性意識消失を経験するとされています。

当院でも日常的に失神の相談を受けており、多くの方が「また起こるのではないか」という不安を抱えていらっしゃいます。失神の大半は良性のものですが、中には命に関わる重篤な病気が隠れている場合もあるため、正しい知識を持つことが大切です。

この記事では、失神の主な原因や見分け方、日常生活での予防策について、医師の視点から詳しく解説します。実際の症例も交えながら、皆様が安心して生活できるよう実践的な情報をお伝えします。

そもそも失神とは何か?

失神とは、一時的に意識と筋緊張を喪失し、その結果として立位を保持できずに倒れる現象のことです。多くの場合、脳への血流が低下することで起こります。

私たちの脳は、正常に機能するために常に十分な血液と酸素の供給を必要としています。何らかの原因で脳血流が急激に減少すると、脳の働きが一時的に低下し、意識を失ってしまうのです。

失神の特徴

失神は通常、数秒から数分で自然に回復し、後遺症を残すことはありません。典型的な失神では、以下のような特徴が見られます。

  • 突然の意識消失
  • 筋力の完全な喪失による転倒
  • 自然な回復(通常数十秒〜1分以内)
  • 回復後は正常な意識状態に戻る
  • 明らかな後遺症がない

失神と他の疾患との違い

失神とよく混同される症状として、てんかんなどがありますが、これらには明確な違いがあります。

症状失神てんかん
意識消失の持続時間数秒~数分概ね数十秒~数分程度
けいれんの有無通常なし(あっても軽微)典型的にあり
回復後の状態すぐに正常に戻るもうろう状態が続く

失神の主な原因

失神の原因は多岐にわたりますが、大きく3つのカテゴリーに分類されます。当院での診療経験から、それぞれの特徴と頻度について詳しく説明します。

反射性失神(血管迷走神経性失神/迷走神経反射)

最も頻度が高く、全失神の約50~60%を占めるのが反射性失神です。これは自律神経の反応によって一時的に血圧と心拍数が低下し、脳血流が減少することで起こります。

  • 長時間の立位保持
  • ストレスや恐怖
  • 痛みや採血などの医療行為
  • 脱水や疲労
  • 暑い環境での活動

起立性失神

起立時に血圧が急激に低下することで起こる失神です。正常では立ち上がった際に自律神経が働いて血圧を維持しますが、この調節機能が低下すると起立性低血圧が生じます。

年齢層主な原因特徴
若年者自律神経の未熟性成長とともに改善することが多い
中高年薬剤の副作用降圧薬、利尿薬が原因となることが多い
高齢者自律神経機能の低下慢性的な症状として現れやすい

心原性失神

最も注意が必要なのが心原性失神で、命に関わる可能性があります。不整脈や心疾患が原因となり、心臓からの血液拍出量が急激に低下することで起こります。

私たちが特に警戒するのは、運動中や労作時に起こる失神です。このような場合は、肥大型心筋症や大動脈弁狭窄症などの重篤な心疾患が隠れている可能性があります。

  • 洞性徐脈(心拍数の異常な低下)
  • 房室ブロック(心房と心室間の電気伝導障害)
  • 心室頻拍(危険な不整脈)
  • 心房粘液腫(心房内の腫瘍)
  • 肺疾患による心負荷

危険な失神の見分け方

失神の多くは良性ですが、中には緊急性の高いものもあります。当院では、以下の症状がある場合は迅速な精密検査をお勧めしています。

すぐに受診が必要な危険サイン

以下の症状がある場合は、重篤な病気が隠れている可能性が高いため、速やかに医療機関を受診してください。

  • 胸痛や息切れを伴う失神
  • 運動中や労作時の失神
  • 動悸が続いた後の失神
  • 家族に突然死の既往がある場合
  • 50歳以降の初回失神

年齢別のリスク評価

失神のリスクは年齢によって大きく異なります。当院での診療データを基に、年齢別の特徴をまとめました。

年齢層主な原因注意点
10-20代血管迷走神経性失神成長期の自律神経不安定
30-40代ストレス、疲労生活習慣の見直しが重要
50歳以上心疾患、薬剤性心電図検査は必須

家庭での観察ポイント

ご家族が失神を起こした際の観察項目をチェックリストとして整理しました。これらの情報は医師の診断に非常に重要です。

  1. 失神が起こった状況(立位、座位、運動中など)
  2. 前兆症状の有無(めまい、吐き気、視野の変化など)
  3. 意識消失の持続時間
  4. けいれんの有無と性状
  5. 回復までの時間と状態

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実際の症例から学ぶ失神の対応

ここでは、私が実際に経験した症例を通じて、失神への適切な対応について学んでいきましょう。個人情報に配慮し、典型的なパターンをご紹介します。

16歳女子高校生の血管迷走神経性失神

朝礼中に突然倒れた高校生のケースです。この方は前日から体調不良で朝食を抜いており、長時間立っている最中に意識を失いました。

検査の結果、心電図や血液検査に異常はなく、典型的な血管迷走神経性失神と診断しました。水分摂取の指導と生活習慣の改善を行った結果、その後の再発はありませんでした。

  • 誘因:朝食抜き、長時間立位
  • 前兆:めまい、冷汗
  • 対応:水分補給、生活指導
  • 予後:良好(再発なし)

62歳男性の心原性失神

階段を上っている最中にふらつき、転倒して短時間意識を失った男性の症例です。意識回復後に胸痛を訴えたため、以前に私が勤務していた病院に搬送されてきました。

心電図検査で房室ブロックが判明し、緊急でペースメーカーの適応となりました。このケースのように、中高年の失神では心疾患が原因となることがあります。

項目症例1(16歳女性)症例2(62歳男性)
発症状況朝礼中の立位階段昇降中
随伴症状めまい、冷汗胸痛、息切れ
診断血管迷走神経性失神房室ブロック
治療生活指導ペースメーカー植え込み

症例から学ぶ重要なポイント

これらの症例から、年齢や発症状況によって失神の重篤度が大きく異なることがわかります。実際の診察時には下記のポイントを考慮しながら判断しています。

  1. 若年者では良性の血管迷走神経性失神が多い
  2. 中高年では心疾患の除外が必須
  3. 労作時の失神は特に注意が必要
  4. 随伴症状の有無が診断の手がかりになる

失神を予防する方法

失神の予防には、原因に応じた対策が重要です。当院では皆様に以下のような生活習慣改善をお勧めしています。

血管迷走神経性失神の予防法

最も多い血管迷走神経性失神は、日常生活の工夫で大幅に予防できます。

  • 十分な水分摂取(1日1.5-2L以上が目安ですが、心不全や腎臓病、高血圧などで水分制限の指示がある方は必ず主治医の指示を優先してください)
  • 塩分の適度な摂取
  • 長時間の立位を避ける
  • 急激な体位変換を避ける
  • ストレスの軽減
  • 十分な睡眠と規則正しい生活

起立性低血圧の予防法

起立性低血圧による失神を防ぐには、血圧の急激な変化を避けることが大切です。特に朝の起床時や入浴後は注意が必要です。

場面対策効果
起床時ゆっくりと段階的に起き上がる血圧の急激な低下を防ぐ
入浴時熱すぎるお湯を避ける血管拡張による血圧低下を予防
服薬時医師と相談して薬剤調整薬剤性低血圧の改善

心原性失神のリスク軽減

心原性失神のリスクを下げるには、心疾患の早期発見と適切な治療が不可欠です。必要に応じて心電図などの検査を受けるようにしましょう。

よくある質問と回答

失神について、皆様からよくいただく質問にお答えします。

失神を起こしたらすぐに病院に行くべきですか?

失神の状況によって判断が必要です。若い方で明らかな誘因(長時間立位、脱水など)があり、すぐに回復した場合は様子を見ることもできます。ただし、50歳以上の初回失神、運動中の失神、胸痛を伴う失神の場合は速やかに受診してください。

失神の前兆はありますか?

多くの場合、失神の前に前兆症状があります。めまい、吐き気、冷汗、視野の狭窄、耳鳴りなどが典型的です。これらの症状を感じたら、安全な場所に座る或いは横になることで失神を防げることがあります。

失神を繰り返す場合はどうすればよいですか?

繰り返す失神は必ず医師にご相談ください。詳しい検査が必要な場合が多く、原因に応じた治療により症状の改善が期待できます。失神の状況や症状を記録しておくと診断の手助けになります。

薬を服用していても失神は起こりますか?

はい、一部の薬剤は失神の原因となることがあります。特に降圧薬、利尿薬、抗うつ薬などが関係することがあります。服用中の薬について医師と相談し、必要に応じて調整を行います。

スポーツをしていても安全ですか?

運動中の失神は心疾患が原因となることがあるため、特に注意が必要です。スポーツを続ける場合は、心電図や心エコーなどの詳しい検査を受けることをお勧めします。異常がなければ、適度な運動は失神の予防にも効果的です。

まとめ

失神は決して珍しい症状ではありませんが、その原因は多岐にわたります。若年者に多い血管迷走神経性失神は多くの場合良性ですが、中高年の失神では心疾患などの重篤な病気が隠れている可能性があります。

特に注意が必要なのは、運動中の失神、胸痛を伴う失神、50歳以降の初回失神です。これらの場合は速やかに医療機関を受診し、適切な検査を受けることが大切です。

日常生活では、水分摂取、規則正しい生活、急激な体位変換を避けるなどの予防策が効果的です。失神に関して不安がある場合は、一人で悩まずすぐに医師に相談しましょう。

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監修医師:峰岸 真史
医師/医療法人社団峰真会 理事長。内科・皮膚科・アレルギー科を専門とするステーションクリニック東大宮(さいたま市見沼区)の創業者であり、開院後4年間で来院者数は35,000人超。国内外の診療ガイドラインや学術論文を根拠にしつつ、日々の診療で得た知見を分かりやすくまとめ、皆様に医療をもっと身近に感じていただけるような記事作成を心がけています。
[所属学会]日本内科学会、日本アレルギー学会、日本循環器学会、日本呼吸器学会、日本消化器病学会、日本消化管学会、日本外科学会、日本臨床外科学会、日本美容皮膚科学会

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