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医療・診療

急な腹痛を抑える方法とは?今すぐ試せる簡単な対処法と緩和術

突然襲ってくる腹痛は、誰もが経験する身近な症状です。外出先や仕事中、深夜の時間帯など、すぐに病院に行けない状況で腹痛が起きた時の適切な対処法を知っておきたい方も多いでしょう。腹痛の原因は多岐にわたるため、セルフケアで対応できる場合と医療機関での診察が必要な場合を正しく見極めることが重要です。

この記事では、内科医として日々多くの腹痛を訴える方々を診察している経験から、急な腹痛に対する即効性のある対処法と、危険な症状の見分け方について詳しく解説いたします。

急な腹痛が起こる主な原因と症状の特徴

腹痛の適切な対処法を選ぶためには、まず痛みの原因と特徴を理解することが大切です。急性腹痛の原因は大きく分けて消化器系、婦人科系、泌尿器系の問題に分類されます。

当クリニックを受診される方の中でも、特に多いのがストレスや食事による一時的な腹痛です。先日も、会議中に急に差し込むような痛みを感じて来院された会社員の方がいらっしゃいましたが、詳しくお話を伺うと前日の食べ過ぎと睡眠不足が重なっていたケースでした。

消化器系の腹痛

消化器系の腹痛は最も頻度が高く、食事との関連性が強いのが特徴です。胃痙攣、過敏性腸症候群、食あたりなどが代表的な原因となります。

症状痛みの特徴随伴症状
胃痙攣みぞおち周辺の強い痙攣性の痛み吐き気、冷や汗
過敏性腸症候群下腹部の持続的な鈍痛下痢または便秘、ガス溜まり
食あたり全体的な激しい痛み発熱、下痢、嘔吐

ストレス性の腹痛

現代社会では、精神的ストレスが原因の腹痛も非常に多く見られます。この場合、痛みの強さと実際の身体的異常の程度が一致しないことが特徴的です。

  • 重要な会議や試験前に起こりやすい
  • 週末や休暇中には症状が軽減する傾向
  • 深呼吸やリラックスで改善することが多い
  • 同時に肩こりや頭痛を伴うことがある

生理前や月経時の腹痛

女性の場合、月経周期に関連した腹痛も頻繁に経験されます。ホルモンバランスの変化により、子宮収縮や腸管運動の変化が起こることで痛みが生じます。

今すぐ試せる急な腹痛の対処法

腹痛が起きた際、まず試していただきたい基本的な対処法をご紹介します。これらの方法は医学的根拠に基づいており、多くの場合で症状の緩和が期待できます。

実際に当院でも、外出先で急に腹痛を感じた患者の方から「その場でできる対処法を教えてほしい」というご相談を頻繁にいただきます。以下の方法は、どこでも簡単に実践できるものばかりです。

お腹を温める方法の効果と実践

温熱療法は腹痛緩和でよく使用される方法です。お腹を温めることで血流が改善し、腸管の緊張が和らぐことで、一部の腹痛に有効性を示します。

温める方法温度目安使用時間
使い捨てカイロ40-50℃20-30分
温タオル45-50℃10-15分
湯たんぽ40-45℃30-60分
温シャワー38-40℃5-10分

温める際は、やけどを防ぐためタオルを1枚挟み、直接肌に当てないよう注意してください。また、炎症性の疾患が疑われる場合は温めることで症状が悪化する可能性があるため、発熱や激しい痛みがある時は避けましょう。

痛みを和らげる姿勢と安静方法

適切な姿勢をとることで、腹部の筋肉緊張を緩和し痛みを軽減できます。特に効果的な姿勢をご紹介します。

  1. 横向きに寝て、両膝を胸に引き寄せる(胎児のような姿勢)
  2. 仰向けに寝て、膝を立てお腹の力を抜く
  3. 座った状態で前かがみになり、お腹を丸める
  4. 立った状態で壁に手をつき、軽く前傾姿勢をとる

水分補給と食事調整のポイント

腹痛時の水分補給は非常に重要ですが、何をどのように飲むかが症状改善の鍵となります。冷たい飲み物は腸管を刺激し症状を悪化させる可能性もあるため避けましょう。

  • 常温の水または白湯をゆっくりと少量ずつ摂取
  • 薄めの経口補水液で電解質を補給
  • カフェインやアルコールは控える
  • 炭酸飲料や柑橘系ジュースは避ける
  • 食事は消化の良いおかゆや素うどんから開始

症状別の具体的な緩和術と市販薬の使用方法

腹痛の症状によって、最適な対処法は異なります。ここでは、代表的な症状パターン別に、より具体的で効果的な緩和術をご説明いたします。

診察室でよくお話しするのですが、同じ「腹痛」でも下痢型、便秘型、ガス溜まり型では全く異なるアプローチが必要です。先日も、便秘が原因の腹痛に下痢止めを服用して症状が悪化してしまった方が来院されました。正しい知識を持つことの重要性を改めて感じた症例でした。

下痢を伴う腹痛の対応策

下痢を伴う腹痛では、まず脱水予防が最優先となります。無理に下痢を止めるのではなく、体から毒素を排出する自然な反応を妨げないことが大切です。

対処法実施タイミング注意点
水分・電解質補給症状発現直後から継続少量ずつ頻回に摂取
消化の良い食事症状発現直後から継続少量ずつ頻回に接種
整腸剤の服用下痢開始から2-3時間後効果は個人差もある

便秘による腹痛の解消法

便秘に伴う腹痛は、腸管内圧の上昇とガス溜まりが主な原因です。即効性を求めがちですが、段階的なアプローチが安全で効果的です。

  • 腹部マッサージ(時計回りに優しく circular motion)
  • 膝を胸に引き寄せるストレッチを5-10回繰り返す
  • 食物繊維の多い食品(プルーン、キウイフルーツ)を摂取
  • オリーブオイルを摂取
  • 適度な運動(軽いウォーキング10-15分)

ガス溜まりによる腹部膨満感の緩和

ガス溜まりによる腹痛は、特に女性や高齢者に多く見られます。ガスの排出を促進する具体的な方法をご紹介します。

  1. 膝胸位(四つん這いからお尻を高く上げる姿勢)を2-3分保持
  2. 仰向けで両膝を抱えながら左右にゆっくり揺れる
  3. 「の」の字マッサージを腹部全体に5-10回行う
  4. 深呼吸しながら腹式呼吸を10回繰り返す

市販薬の正しい選び方と使用方法

市販薬を使用する際は、症状に適した成分を含む薬剤を選択することが重要です。間違った薬剤選択は症状を悪化させる可能性があります。

症状推奨成分商品例使用上の注意
胃痙攣・胃痛ブスコパン、芍薬甘草湯ブスコパンA錠、ツムラ芍薬甘草湯使用禁忌疾患に注意
整腸・軟便ビフィズス菌、乳酸菌ビオフェルミン、ミヤリサン抗生物質との併用注意
過敏性腸症候群トリメブチンセレキノンS妊娠中は医師相談が必要

ツボ押しとストレッチによる腹痛緩和術

東洋医学の観点から、腹痛に効果的なツボ押しとストレッチをご紹介します。これらの方法は、薬に頼らない自然な緩和法として、多くの方に試していただきやすいものです。

特に、妊娠中で薬の服用を控えたい方や、慢性的な腹痛でお悩みの方に、これらの方法をお教えすることがあります。即効性は薬ほど高くありませんが、手軽に実践できる点が大きな利点です。

腹痛に効果的なツボの位置と押し方

適切なツボ刺激により、自律神経のバランスを整え腹痛を緩和することができます。以下の主要なツボを覚えておくと、いざという時に役立ちます。

ツボ名位置効果押し方
中脘(ちゅうかん)みぞおちとへその中間胃の機能調整人差し指で3-5秒間押す
天枢(てんすう)へその横指3本分外側腸の働きを整える両手で同時に円を描くように
関元(かんげん)へその下指4本分下腹部痛の緩和手のひら全体で温めるように

腹痛緩和に効果的なストレッチ方法

適切なストレッチにより、腹部の筋肉緊張を和らげ血流を改善することで、痛みの軽減が期待できます。

  • キャット&カウストレッチ:四つん這いで背中を丸めたり反らしたりを10回
  • 膝抱えストレッチ:仰向けで片膝ずつ胸に引き寄せ30秒キープ
  • ツイストストレッチ:座った状態で上半身をゆっくり左右に回転
  • チャイルドポーズ:正座から前方に手を伸ばし額を床につける

呼吸法による自律神経の調整

深い呼吸は副交感神経を活性化し、腸管の緊張を和らげる効果があります。特にストレス性の腹痛に有効です。

  1. 鼻から4秒かけてゆっくり息を吸い込む
  2. 7秒間息を止める
  3. 口から8秒かけてゆっくり息を吐き出す
  4. この呼吸を5-10回繰り返す

危険な腹痛の見分け方と病院受診の目安

腹痛の中には、緊急性が高く即座に医療機関での診察が必要な場合もあります。生命に関わる重篤な疾患の可能性を見逃さないことが重要です。特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方は、軽く考えずに早めの受診を心がけていただきたいと思います。

緊急受診が必要な危険な症状

以下の症状が一つでも当てはまる場合は、直ちに救急車を呼ぶか救急外来を受診してください。これらは内臓疾患の重篤な症状チェックリストとして覚えておきましょう。

症状考えられる疾患
激しい腹痛で動けない急性虫垂炎、腸閉塞
吐血・下血(黒い便)消化管出血
38℃以上の高熱+腹痛腹膜炎、胆嚢炎
冷や汗・意識朦朧ショック状態
腹部の異常な硬さ腹膜刺激症状
突然の激痛+背部へ放散大動脈解離
妊娠可能年齢の女性の方の激痛や出血異所性妊娠

24時間以内の受診を検討すべき症状

緊急度は上記ほど高くないものの、医師による早めの診察が必要な症状もあります。以下に該当する場合は、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。

  • 6時間以上持続する中等度以上の腹痛
  • 繰り返す嘔吐で水分摂取ができない
  • 血便や粘液便が続く
  • 急激な体重減少を伴う腹痛
  • 薬を服用しても改善しない症状
  • 高齢者(65歳以上)や妊娠中の腹痛

内科での診察内容

内科では、必要に応じて問診・身体診察・検査などを行い、腹痛の原因を特定していきます。正確な診断により適切な治療方針を決定することができます。

  1. 問診(痛みの部位、性状、誘因、随伴症状など)
  2. 腹部の触診や聴診による身体診察
  3. 血液検査(炎症反応、肝機能、腎機能の確認)
  4. 尿検査(尿路感染症や尿路結石の除外)
  5. 必要に応じて病院へ紹介(腹部エコー検査やCT検査などのより高度な検査へ)

急な腹痛の予防策と日常生活での注意点

腹痛の多くは日常生活の改善により予防可能です。規則正しい生活習慣と適切な食事管理により、腹痛の頻度を大幅に減らすことができます。

予防医学の観点から、当院では皆様に「治療よりも予防」の重要性をお伝えしています。特に過敏性腸症候群や慢性胃炎でお悩みの方は、生活習慣の見直しだけで症状が劇的に改善されることも少なくありません。

食事習慣の改善ポイント

食事内容と食べ方を改善することで、消化器系の負担を大幅に軽減できます。以下の点を意識した食事を心がけましょう。

改善項目具体的な方法効果
食事時間規則正しい時間に3食摂取消化リズムの安定
咀嚼回数一口30回以上よく噛む消化酵素の分泌促進
食事量腹八分目を心がける胃腸への負担軽減
食材選択発酵食品、食物繊維などの積極的な摂取腸内環境の改善

ストレス管理と生活リズムの整備

現代社会において、ストレスは腹痛の主要な原因の一つとなっています。適切なストレス管理により、症状の予防と改善が期待できます。

  • 規則正しい睡眠(7-8時間の質の良い睡眠)
  • 適度な運動習慣(週3回、30分程度のウォーキング)
  • リラクゼーション法の実践(瞑想、ヨガ、読書など)
  • 趣味や娯楽の時間を確保
  • 人間関係のストレスを適切に処理

腸内環境を整える生活習慣

健康な腸内環境は、腹痛予防の基盤となります。以下の習慣を継続することで、腸内フローラのバランスを保ちやすくなります。

  1. プロバイオティクス食品の摂取(ヨーグルト、納豆、キムチ)
  2. プレバイオティクス食品の摂取(バナナ、タマネギ、ニンニク)
  3. 十分な水分摂取(1日1.5-2L)
  4. 加工食品や人工添加物の摂取制限
  5. 体調不良時の抗生物質の適正使用(医師の指示に従う)

よくある質問と回答

腹痛について、患者の方々からよく寄せられる質問にお答えします。同じような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

Q1: 腹痛の時、温めるのと冷やすのはどちらが効果的ですか?

基本的には温めることをお勧めします。温熱により血流が改善し、腸管の緊張が和らぐためです。ただし、発熱や激しい炎症を伴う場合は医師にご相談ください。冷やすことで症状が悪化する可能性があります。

Q2: 市販の鎮痛剤を腹痛に使用しても大丈夫でしょうか?

NSAIDs系の鎮痛剤(ロキソニン、イブプロフェンなど)は胃腸障害を起こす可能性があるため、腹痛には推奨されない場合があります。まずは整腸剤や鎮痙剤を試し、改善しない場合は医療機関を受診してください。

Q3: 慢性的な腹痛がある場合、どのような原因が考えられますか?

慢性腹痛の場合、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、機能性ディスペプシアなどの鑑別が重要です。必要に応じて血液検査や画像検査を組み合わせて診断を絞っていきます。

Q4: 妊娠中の腹痛で注意すべき点はありますか?

妊娠中は子宮の成長により腹痛を感じることがありますが、切迫流産や早産の兆候の可能性もあります。市販薬の使用は制限があるため、腹痛を感じたら必ず産婦人科医にご相談ください。

Q5: 食後の腹痛を予防する方法はありますか?

食後の腹痛予防には、ゆっくりよく噛んで食べる、食べ過ぎを避ける、油っこいものや刺激物を控える、食後すぐに横にならないことが重要です。また、規則正しい食事時間を心がけることも効果的です。

まとめ

急な腹痛は多くの方が経験する症状ですが、適切な知識と対処法を身につけることで、症状を効果的に緩和することができます。お腹を温める、適切な姿勢をとる、水分補給を行うなどの基本的な対処法は、いざという時に必ず役立ちます。

ただし、激しい痛み、発熱、血便などの危険な症状が現れた場合は、迷わず医療機関を受診することが重要です。また、慢性的な腹痛でお悩みの方は、根本的な原因を特定し適切な治療を受けるため、専門医にご相談ください。

日常生活では、規則正しい食事習慣とストレス管理により、腹痛の予防に努めましょう。健康な腸内環境を維持することで、多くの腹痛を未然に防ぐことができます。

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